Xperia温故知新! 波瀾万丈な歴史を紐解く

低価格モデルゆえ日本に投入が見送られた「Xperia L1」

文●君国泰将 編集● ASCII

2021年07月12日 10時00分

 今回紹介する国内未発売のXperiaは、2017年第2四半期に登場した「Xperia L1」です。コードネームはPine、モデル番号はシングルSIM/デュアルSIMモデルとともに「G33xx」でした。2017年の「Mobile World Congress(現・MWC Barcelona)」で発表された「Xperia XZ Premium、Xperia XZs、Xperia XA1、Xperia XA1 Ultra」といったXシリーズとは異なったラインで登場しました。

 Xperia L1は、約5.5型(1280×720ドッド)の大型ディスプレーを搭載。本体サイズは、約74×151×8.7mm、重量は約180g。外観については、Xperia XZシリーズのもつループサーフェスデザインを採用し、サイド面に丸みを持たせた手のひらになじむフォルムではあるものの、金属製ではなく樹脂製のボディーのため印象は随分と異なります。サイドには、指紋センサーを備えた電源キーではなく、シンプルに、ボリュームボタンと電源ボタンのみ。カメラキーすらありません。

 上部にイヤホンジャックを備え、底面にはUSB Type Cの端子。防水防塵機能はなく、本体側面にあるSIMスロットやmicroSDカードスロットのカバーには、ラバーの保護などはありません。カラーバリエーションは、ホワイト、ブラック、ピンクの3色展開で、ベゼルはそれぞれのカラーと同色となっています。

 基本スペックは、CPUにMediaTekのMT6737T (1.45GHz×4)、メモリーは2GB、ストレージは16GB。外部ストレージは最大256GBのmicroSDXCカードに対応します。OSは、Android 7.0 (Nougat)を搭載し、バッテリー容量は2620mAh。Xperia Xシリーズで搭載されているQnovo社のバッテリーの長寿命化機能や、未使用のアプリを無効にしキャッシュをクリアする「スマートクリーナー」を搭載していたのも特徴です。

 背面には約1300万画素でF値2.2という明るいレンズを搭載し、3倍のデジタルズームや、ISO3200までの撮影に対応。 フロントカメラは約500万画素に加え焦点距離24mmという広角レンズを備え、よりセルフィー向きに。Bluetoothに関しては「LDAC」は非対応ですが、汎用性の高い「aptX」に対応しています。

 MediaTek製プロセッサーをはじめ、メモリーやストレージも少なく、カメラ機能なども抑えられ、まさにエントリー向けとして作られたモデルでしたが、日本国内ではハイエンドモデルが中心のため、こうした低価格を重視したモデルは投入されることはありませんでした。

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