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Xperia初のeSIM対応機「Xperia 10 III Lite」は5Gミドルクラスの激戦区を生き残れるのか? (2/3)

文●正田拓也 編集●ASCII

2021年09月03日 12時00分

OSはAndroid標準に近く
プリインストールソフトも最小

 Xperia 10 III Litに搭載されるOSはAndroid 11で、一部メーカーにあるような独自カスタマイズのOS名はなく、メニューの並びや操作もAndroid標準に近い。ソニーの機種は日本語入力に「POBox」を採用している機種が多かったが、Xperia 10 III LiteではAndroid標準のGboard。Google PixelやAndroid One機種などからの移行なら違和感なく使える。

デフォルトのホーム画面

設定メニューもAndroid標準に近い

日本語入力はAndroid標準のGboard

 操作性では縦長は持ちやすい。そして、ボタンは右側に集中している。上から音量の上下、指紋センサーを兼ねた電源ボタン、さらにその下にGoogleアシスタントキーがある。Xperiaではシャッターキーがあるのだが、Xperia 10シリーズではGoogleアシスタントキーになっており、さらにこのキーをシャッターやカメラ起動に設定することはできない。ちなみに、カメラは電源ボタンのダブルタップで起動できる。

 そのほか、電源ボタン付近の画面のフチをタッチするサイドセンスでよく使うアプリの起動ができるほか、縦長の画面を活かしてマルチウインドウがしやすい点もXperia 10 III Liteの特徴。Android標準の操作性を崩さず、必要な部分だけ拡張し、操作性を高めている。

操作ボタンは右側に集中、中央は指紋センサーを兼ねた電源ボタン。細長い指紋センサーは反応が悪い機種もあるが、筆者が触った限りではXperia 10 III Liteは良好に動作

初期設定を終えたばかりのアプリ一覧は1画面に収まるほど少なめ

初期設定時に追加するアプリを選べるため、さらに不要なアプリを少なくして設定できる

 拡張されている点は、前述のサイドセンスやマルチウインドウの操作性向上といったものほかは、画面設定で画質などの設定ができることや音設定では圧縮音源の音質を向上させるDSEE Ultimateを搭載していることなど。本体搭載のスピーカーはモノラルだが、ヘッドホン端子を搭載しているので、電源管理の不要な有線イヤホンを使って気軽に楽しむことができる。

電源ボタンのあたりの画面の隅をタッチすると出てくるメニューのサイドセンス

マルチウインドウの設定

サイドセンスを起動するとデフォルトではよく使うアプリが自動的に表示される

画面設定で画面の色味などを設定できる

 プリインストールソフトは、SIMフリー機だけあって非常に少なく、今回試したのはIIJmioから出荷されたXperia 10 III Liteだが、通信事業者独自のアプリも一切ない。最初のセットアップのときにプリインストールソフトのインストールの可否が選べるが、これを選ばなければ素のAndroidという印象だ。

 そのためか、ライバル機よりもプロセッサスペックが一段劣るものの、サクサクとアプリが起動して画面が切り替わる点は、このプリインストールソフトの少なさもあるのではないかと思う。ただし、これは使い込んでいくうち、アプリが増えてしまうと状況は変化してしまうが、消せないプリインストールソフトが少ないことは、後々まで工夫次第で快適に使える可能性があるということでもある。

 なお、選べるプリインストールアプリのうち、ソニーのテレビやnasneの連携ができる「Video & TV SideView」がプリインストールされるが、これは現在、ほかのAndroid機でも無償でインストールできるようになったため、Xperia独自というものでなくなっている。

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