Windows情報局ななふぉ出張所

楽天「iPhone 13」で価格競争を挑む (2/3)

文●山口健太

2021年09月22日 16時00分

楽天はiPhone 13の発売日からポイント還元

 iPhone 13の販売価格についても楽天の動きが注目を集めました。それは楽天が国内キャリアの中で唯一、アップルストアでの直販価格に上乗せをしない「定価販売」に踏み切ったことです。

 キャリアとアップルがどのような契約をしているのか、その詳細は不明ですが、キャリアはアップルストアの価格と同額でiPhoneを仕入れているとの見方もあります。これでは儲けがゼロどころか販売コストで赤字が出るため、上乗せはやむを得ないと考えられてきました。

 それではなぜ楽天はiPhoneを「定価」で販売できるのでしょうか。楽天も詳細な利益構造は語っていないものの、楽天モバイルの契約者は楽天市場で買い物をする金額が予想以上に増えるとのデータがあります。つまり楽天はiPhone単体ではなく、楽天全体での採算を考えて価格を設定している可能性が高いのです。

 さらに楽天モバイルは自社のサイト以外に、楽天市場にも出店しています。ここでは利用に応じてポイント還元率が上がる「SPU」や、いま実施中の「お買い物マラソン」により、新型iPhoneの発売日から大きなポイント還元を受けられるという異例の事態が起きています。

楽天モバイルの楽天市場店。発売日から大きなポイント還元が。(還元率はSPUの利用状況などによって異なる)

 楽天としてはぜひ回線契約をしてほしいと考えているようですが、端末だけを単体で購入することもできます。あまりの安さに原稿執筆時点ではすべて売り切れとなっているものの、こうした挑戦的な価格設定は既存3キャリアにじわじわとプレッシャーをかけるものになりそうです。

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