格安データ通信SIMを買って格安に使い倒す!

月990円で昼休み以外は原則データ無制限のmineo「マイそく」を使った! 速度制限下でも使える? (1/2)

文●正田拓也 編集● ASCII

2022年05月08日 12時00分

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 定額でデータ無制限のサービスはいくつかあるが、今回は月990円で使えるmineo「マイそく」に注目した。MVNOの弱点となる昼休みの通信速度を制限、それ以外の時間帯も速度の上限を設定することで安価なデータ定額を実現している。上限が最大1.5Mbpsの「スタンダードコース」と最大3Mbpsの「プレミアムコース」があり、前者は月990円、後者は月2200円。この「マイそく」はどのくらい実用的なのだろうか。

今回は昼休みに32kbpsになって、それ以外は原則使い放題の「マイそく」を試した

以前から追加オプションとして
上限1.5Mbpsの使い放題は用意されてきた

 3月上旬に「マイそく」を開始したmineoだが、それ以前から上限1.5Mbpsの使い放題を提供していた。mineoの主力プラン「マイピタ」のオプション「パケット放題 Plus」(月385円)がそれで、容量超過後、または節約モードをオンにしたときでも、最大1.5Mbpsで利用できるというものだ。「マイそく」はそれを最初からプラン化したものと言えるだろう。

  マイそく マイぴた(+パケット放題 Plus)
スタンダード プレミアム 1GB 10GB
月額料金 990円 2200円 1683円 1958円
通信量+速度 無制限
(1.5Mbps)
無制限
(3Mbps)
1GB
(+1.5Mbpsで
無制限)
10GB
(+1.5Mbpsで
無制限)
平日12~13時 最大32kbps ――
速度解除 330円/24時間 55円/100MB

 容量超過後もある程度の速度で利用できるサービスは、MVNO時代の楽天モバイルが2017年開始の「スーパーホーダイ」において、1Mbpsで提供。画質は限られるものの、動画視聴にも対応するようになった。その後、UQ mobile「スマホプラン」やY!mobileといったサブブランド、さらに3大キャリアのオンラインプランである「ahamo」や「LINEMO」と広がった。

 mineo「パケット放題 Plus」は有料オプション(10GB以上のプランでは無料)となるが、1Mbpsよりも少し上の1.5Mbps。しかも、月1GBのプランでも追加でき、低容量のプランでもデータ無制限に近い形で使える点が便利だ。それが、「マイそく」では最初からずっと1.5Mbpsや3Mbpsとなる。果たして実用性はどうなのだろうか。

まずは速度の計測
バースト転送があって、使い心地は悪くない

 今回は、「パケット放題 Plus」を追加した「マイピタ」を含めて、3つのプランを試す必要があり、「マイそく」の3Mbpsプランだけmineoから借用したSIMでテストした。それ以外は筆者が一般ユーザーとして契約したものだ。

今回はデュアルSIM対応のスマホに2枚のSIMを挿入して、1.5Mbpsの「スタンダード」と3Mbpsの「プレミアム」を比べた

 「マイそく」の速度だが、速度のグラフを見ると通信の始めだけ速度が跳ね上がるいわゆる「バースト転送」のおかげで、ウェブサイトの閲覧では比較的スムーズ。動画視聴時も最初のデータが比較的早く流れてくるため、再生開始まで時間があまりかからない。ただし速度の上限があるため、動画の画質は若干落ちる。画像が多く貼り付けられたウェブページも同様に途中から表示が遅くなる。

3Mbpsプランの速度測定。データの流れ始めは一瞬だが10Mbpsを超える速度が出ている

こちらは1.5Mbpsプラン。平均速度は約1.5Mbpsだが、流れ始めはもっと速度が出ているため、意外に快適

 動画配信サービスは通信品質に合わせて画質が最適化されるが、その最適化の仕組みはサービスによって異なる。たとえば、問題が起きたのがTVer。1.5Mbpsプラン+TVerではCM部分の画質最適化が行なわれないのか、CMに入ると途中で少し固まってしまうという現象が多く見られた。

 3Mbpsプランならば固まるケースは少なくなるが、それでもやや不安定となって再生自体が止まってしまったり、CMと本編の境目がおかしくなったりすることがあった。番組本編部分は1.5Mbpsプランでひっかかりなく再生可能だが、時間帯によっては3Mbpsでも途中で止まってしまうことも。本来こうした回線速度に合わせた処理は配信サービスやアプリが解決すべきだが、現実に不便が生じていることは覚えておいたほうがいいだろう。

 「マイそく」の1.5Mbpsと3Mbpsのプラン差のほか、「マイそく」の1.5Mbpsと、「マイピタ」+「パケット放題 Plus」での1.5Mbpsで差を感じたときもあった。データでは示しにくいのだが、「マイそく」では画像が多いウェブサイトを連続で閲覧すると、途中で速度が低下していく感じがしたが、「マイピタ」+「パケット放題 Plus」ではそれほど低下しないような印象を受けた。

平日昼休みの1時間だけの32kbpsまで速度制限
スマホ決済に支障があるので実用的とは言いがたい

 「マイそく」が安価に1.5Mbps/3Mbpsのデータ定額を実現しているのにはワケがある。それは、MVNOの格安SIMでは弱点となる、昼休みの時間帯である12~13時(月~金)までの間、速度を32kbpsまでと制限している点だ。これはサービスによってはほぼ使えない状態と言える。

 そして通信量無制限とはいえ、3日間のデータ量が10GBを超えた場合に32kbpsまで速度制限される。この制限は1.5Mbpsプランでも3Mbpsプランでも共通で、この2つの制限は後述する「24時間データ使い放題」(1回330円)を追加する以外は回避できない。

 まず、平日昼休みの32kbpsの制限だが、これがかなりキツイ。動画視聴は不可能だし、ウェブ閲覧もほとんどできないと思っていい。少なくとも現在の広告画像がたくさん貼られたサイトは無理だろう。

 QRコードの決済サービスの利用にも支障がある。というのも、まずアプリ起動時に大量のデータをやりとりしているようでそこでつまずく。PayPayアプリで試したが、起動させても白い画面のままで進まずに一向にメイン画面が出てこない。1度別回線のWi-Fi経由でアプリを起動してから、Wi-Fiを切って、32kbpsの状態で残高画面に推移したところ、通常よりも少し遅いが残高を表示した。

 続いてオンラインチャージは問題なくできた。残るは実際の支払いだが、レジのスキャナーでスマホ画面を読み取るバーコード支払いではほぼ通常と同様に決済ができたが、店にあるQRコードを読み取る方式では、支払い操作から実際の反応があるまで10秒程度かかってしまった。昼休みは当然お店も混雑していることが予想でき、周りの迷惑になりかねず、お勧めできない。

PayPayアプリの画面。残高のリロードをする際、表示が少し遅い

 なお、32kbpsの速度制限は「マイそく」専用の「24時間データ使い放題」(1回330円)を追加すれば、そこから24時間、昼休みや3日10GBの32kbpsだけでなく、「マイそく」の1.5Mbps/3Mbpsも含めて、速度制限がなくなる。ただ、これを頻繁に購入していては、安価な料金のメリットがなくなる。

 昼休みに極端な速度制限を受けたくなく、安価なデータ定額が必要というのなら、「マイピタ」+「パケット放題 Plus」の方が便利。1GBプランとの組み合わせなら月1683円、10GBプランでは月1958円。MVNOの格安SIMだけあって昼休みの速度低下はあるが、最大1.5Mbpsでも動画視聴はなんとかできるし、一般的なウェブサイトの閲覧は可能。もちろん高速通信分も一定量使うことができる。

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