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さらなる性能強化で最強クラスの実力を備えたゲーミングスマホ「ROG Phone 6」 (3/3)

文●佐野正弘 編集●ASCII

2022年09月30日 12時00分

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大容量バッテリーは維持、充実が図られたカメラ

 それ以外の機能・性能について触れると、バッテリーは本体左右に3000mAhずつ、合計6000mAhのバッテリーを搭載しており、65Wの急速充電ができるというのはROG Phone 5sと共通している。またバッテリーに充電せず本体に直接期給電する「バイパス充電」も継続して用意されており、こちらを利用すれば電源接続しながらゲームプレイしている時も発熱を抑え、なおかつバッテリーへの負荷を減らすことが可能だ。

 また、生体認証はディスプレー内蔵型の指紋センサーを採用しており、反応速度も悪くないのでコロナ禍でも安心感がある。加えてROG Phone 6は新たにIPX4の生活防水にも対応しており、IP68の完全防水・防塵と比べれば性能が落ちるとはいえ、日常生活でより安心して使えるようになったのは大きい。

 そしてカメラについてだが、ROG Phone 6のカメラは5000万画素/F値1.9の広角カメラと、1300万画素/F値2.2の超広角カメラ、500万画素のマクロカメラの3眼構成で、フロントカメラは1200万画素/F値2.4となる。ROG Phone 5sと比べると、広角カメラのセンサーがソニーの「IMX686」から「IMX766」に変更されており、画素数は下がったもののセンサーサイズは大型化している。

カメラは広角、超広角、マクロの3眼構成。広角カメラはよりセンサーサイズが大きい「IMX766」に変更されている

 実際に撮影してみても、広角カメラは明るい所だけでなく夜景も綺麗に撮影でき、オールラウンドに活用できる感触を受けた。ゲーミングスマートフォンはコストバランスの影響もあってカメラの性能がどうしても落ちる傾向にあるが、ハイエンドからミドルまで幅広い実績を持つセンサーを採用しているだけあって、ROG Phone 6のカメラは悪くない印象だ。

ROG Phone 6の広角カメラで撮影した写真

同じ場所から超広角カメラで撮影した写真

マクロカメラで撮影した写真。画素数が低い分サイズも小さくなるのは致し方ないところ

暗い時間帯にROG Phone 6の広角カメラを用いて撮影した写真

こちらは夜間撮影を使って撮影したもの。より細部のつぶれがなく、明るく写せているのが分かる

 そうした性能を生かして、ROG Phone 6には「ライトトレイル」という、光の軌跡を撮影しやすくする機能が搭載されている。同様の機能は最近のシャオミ製のハイエンド端末にも搭載されているのだが、そちらと比べるとどうしても光の軌跡以外の部分にブレが生じてしまいやすかった。利用する際は三脚に固定するなど、手ブレに細心の注意を払う必要がありそうだ。

「ライトトレイル」を使って車のライトの軌跡を撮影。4秒間固定する必要があるのだが、手で持って撮影するとどうしても背景がぶれてしまった

 最後にモバイル通信についてだが、ROG Phone 6はデュアルSIM(物理SIM)対応で、一方の回線は5G(Sub 6)にも対応する。対応バンドも充実しており、ドコモの4.5GHz帯(n79)をカバーしているのでドコモ系ユーザーは使い安いだろう。

モバイル通信はデュアルSIMに対応。SIMトレイは前背面にnanoSIMを1枚ずつ挿入するタイプだ

【まとめ】順当に進化を遂げたが価格競争が悩ましい

 まとめると、ROG Phone 6はゲーミングスマートフォンとして正当な進化を遂げたモデルといえ、機能面での追加要素は多くないが性能面は着実に向上しており、ゲームプレイ時の満足度は高まったといえるだろう。一方で気になったのは、1つに先にも触れた通り、AirTrigger 6の操作が多様になったことで設定も複雑化してしまっていること、そしてもう1つは価格だ。

 というのも最近では、「Black Shark 5」のように性能をある程度抑えて価格を重視したモデルが登場するなど、ゲーミングスマートフォンでも価格競争が激化しそうな兆しが出てきているのだ。もちろん性能重視で選ぶならばROG Phone 6の優位性は高いのだが、急速な円安が進み価格にシビアな消費者が増えている現状は、ASUSにとっても悩ましい所かもしれない。

  ROG Phone 6 ROG Phone 6 Pro
ディスプレー 6.78型有機EL(20.4:9)165Hz対応
画面解像度 1080×2448
サイズ 約77×173×10.4mm
重量 約239g
CPU Snapdragon 8+ Gen 1 3.2GHz(8コア)
内蔵メモリー 12 or 16GB 18GB
内蔵ストレージ 256 or 512GB 512GB
外部ストレージ ――
OS Android 12
対応バンド 5G NR:1/2/3/5/7/8/12/13/18/20/25/26/28
/38/40/41/48/66/71/77/78/79
LTE:1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19
/20/26/28/29/30/32/66/71
/34/38/39/40/41/42/43/48
W-CDMA:1/2/4/5/6/8/19
4バンドGSM
無線LAN Wi-Fi 6
カメラ画素数 約5000万画素
+約1300万画素(超広角)
+約500万画素(マクロ)
イン:約1200万画素
バッテリー容量 6000mAh(65W対応)
生体認証 ○(画面内指紋、顔)
FeliCa/NFC ×/○
防水/防塵 △/×(IPX4)
USB端子 Type-C
イヤホン端子
カラバリ ファントムブラック、ストームホワイト ストームホワイト
発売日 10月7日
価格 12万9800円(12/256)
14万9800円(16/512)
16万9800円

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