KDDIがGSMAブースで展示した
デジタルツインストアを体験!
KDDIはスペイン・バルセロナで開催されたMWC Barcelona 2023の通信事業団体のGSMAブースに、同社の「5G MEC powered XR Digital Twin Store」に関する説明を展示。この展示はGSMAが立ち上げた「GSMA Open Gateway」構想本の取り組みにおいて開発された、共通APIを使用したデモンストレーションとなっている。
「5G MEC powered XR Digital Twin Store」は、デジタルツインストアということで、GINZA 456という東京は銀座にあるauショップをデジタルツインとして製作し、リアルの世界とバーチャルの世界を融合させた世界を舞台としている。
GINZA 456にはARユーザーが現地におり、スペインからは同国の通信キャリア「テレフォニカ」の協力で、スマートフォンからデジタルツインのバーチャルな銀座の店舗に入ることができるようになっている。スペイン側のVRユーザーは、デジタルツインの店舗内で、銀座にいるARユーザーとコミュニケーションができるという仕組みだ。
また現地のARユーザーは、店舗内の商品などにスマートフォンをかざすと、商品の説明などを音声で詳しく解説。これはユーザーの言語や性別ごとにサービス提供パターンをカスタマイズでき、来客者にあわせた対応が可能。
VRユーザーも同じで、デジタルツインのワールド内ではあるものの、XRと同じように商品説明などをパーソナリティーに合わせたサービスを受けられる。
今回のポイントは、位置情報も活用してデジタルツイン内でXRユーザーもVRユーザーも正確な位置をアバターに反映。お互いがどこに居て、どこを向いているかという情報をリアルタイムかつラグを最小限にして把握できるようになっている。そのため、日本からのXRユーザーもスペインのVRユーザーも、勝手に動き回るのではなく、双方向でコミュニケーションをとりながら同じショップを楽しめるようになっている。
アバターの3D表示などはスマートフォンで行なうと処理が重いため、今回の「5G MEC powered XR Digital Twin Store」ではサーバー側で処理をしている。つまり、高速かつ低遅延な5Gを活かしたソリューションというわけだ。
今後は「GSMA Open Gateway」の共通APIを活用することで、人が多く遅延が起こるなど通信状況が悪い場合でも、優先的に通信を行なうことでサービスのクオリティーを落とさずに提供できるようになるとのことだ。