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【レビュー】HUAWEI WATCH FIT 3は「Apple Watchの代わり」になる!? (2/3)

文●村元正剛(ゴーズ) 編集●飯島恵里子/ASCII

2024年07月18日 12時00分

Apple Watchはアプリを追加して、自分がより使いやすいようにカスタマイズできる

HUAWEI WATCH FIT 3は自由にアプリを追加できない

 HUAWEI WATCH FIT 3は、Apple Watchとの決定的な差分があります。それはアプリを追加できないこと。HUAWEI WATCH FIT 3も文字盤のデザインを変えたり、ウィジェットのような「カスタムカード」を編集したりといったカスタマイズはできますが、スマホのように「自分が使いたいアプリをインストールして追加すること」はできません。

 一方、Apple WatchはApple Watch向けのアプリがたくさんあり、「App Store」からアプリをダウンロードしてウォッチに追加できます。自分が必要な機能を拡張でき、スマホにインストールしているアプリと連携させて、より便利に使うこともできます。これはApple Watchの大きなアドバンテージと言えるでしょう。

 HUAWEI WATCH FIT 3、Apple WatchともにBluetooth通話機能を備えていますが、HUAWEI WATCH FIT 3は、あらかじめ設定した連絡先にしか発信できないのに対して、Apple Watchはダイヤルキーをタップしての発信も可能。GPS+Cellularモデルを選んだ場合は、ウォッチ単体で発着信ができます。もはや“腕時計タイプのスマートフォン”と呼んでもいいでしょう。

Apple WatchはSuicaやSiriが使えるが……

 Apple Watchの優位性は、まだまだあります。次に挙げたいのが決済に使えること。アップルの決済プラットフォーム「Apple Pay」を利用でき、Suica、PASMOなどの交通系ICカードやクレジットカードを登録して使うことができます。電車に乗る際に、いちいちスマホを取り出さずにすむわけです。

SuicaやiD、QUICPayなどの決済サービスを利用できるのもApple Watchの利点

 ファーウェイのスマートウォッチの中には、ファーウェイの決済プラットフォーム「HUAWEI Pay」に対応している機種があります。しかし、HUAWEI WATCH FIT 3は非対応。仮に対応していたとしても、日本ではHUAWEI Pay利用できません。なお、HUAWEI WATCH FIT 3には「MCash」という決済サービスのアプリと思われるものがインストールされていましたが、iPhoneでは使えないようでした。

 音声アシストタント「Siri」が使えることもApple Watchの利点。筆者はiPhoneではSiriを使うことは少ないのですが、Apple Watchでは天気を確認したり、再生中の曲名を調べたり、タイマーを設定したりと、頻繁に活用しています。音声アシスタントはスマートウォッチに相性がいいので、HUAWEI WATCH FIT 3にも同様の機能があればいいのになぁと思ったりも。

Apple Watchは「Hey Siri」と呼びかけて、さまざまなことを調べたり、操作したりできる。スマートウォッチは画面が小さくタッチ操作がしづらいので、音声操作は重宝する

 スマートウォッチの重要な機能である通知も、Apple Watchのほうが使い勝手がいいです。そもそもApple WatchはiPhoneに最適化されているので、iPhoneに設定した通知を反映でき、さらに、Apple Watchには表示させたくない通知を制限したりすることも可能。一方、HUAWEI WATCH FIT 3をiPhoneとペアリングして使う場合、個別に通知のオン・オフができるアプリに制約があるため、不便を感じることもありました。

左は「HUAWEIヘルスケア」アプリ、右はiPhoneの「Watch」アプリの画面。Apple Watchは必要なアプリの通知だけをオンにするなど、細かい設定が可能

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