ハイエンドクラスのSoCや120Hz駆動のディスプレーを搭載しているのに価格は抑えめと評判の「POCO F6 Pro」を使ってみました。「POCO」は、シャオミが「Xiaomi」「Redmi」とは別に展開するサブブランド。原則としてオンラインストアだけで販売し、徹底的にコスパを追求していることが特徴です。
説明会では「フラッグシップキラー」というコピーも使われていました。日本では、2022年8月に「POCO F4 GT」が発売され、今回のPOCO F6 Proが久しぶりに投入された2台目となります。
価格は、メモリー12GB+ストレージ256GBモデルが6万9980円、12GB+512GBモデルが7万9980円です。
月面をモチーフにした斬新なデザインを採用
ディスプレーは6.67型の有機EL。画面アスペクト比は20:9で、解像度は3200×1440ドット(526ppi)。やや縦長のスクリーンで、左右のベゼルも細いため、大画面のわりにはスリムな印象。といっても、横幅は74.95mmあるので、片手持ちでの操作には制約が生じます。
右側面に音量ボタンと電源ボタンを搭載。左側面には何もなく、上部にマイク、下部にSIMスロット、USB Type-Cポート、スピーカー、マイクを配置。なお、スピーカーはディスプレーの上にも搭載され、ステレオ音声を出力できます。音量はわりと大きめで、左右のバランスもいいように感じられました。
デザイン上の大きな特徴は背面パネルにあります。カラバリはブラックとホワイトの2色で、それぞれに月をイメージさせるデザインが施されています。筆者が借りたブラックは月の暗い状態、ホワイトは月の照らされた状態がモチーフになっているとのこと。これまでに見たことがないデザインなので、好みが分かれそうです。
ですが、ベルベットのようなサラッとした手触りは心地よく、この端末が気になる人は、ぜひ実機に触れてみることをオススメします。ですが、残念ながらPOCOはオンライン限定。渋谷PARCOに9月30日まで出店している「Xiaomi POP-UP Store」に展示されているそうなので、渋谷に行く機会がある人は触りに行ってみましょう。
カメラ部のパネルの質感が異なり、ブラックはレンズにゴールドのリングをあしらっていることも特徴。サイドフレームはメタルで硬質で、高級感のある仕上がり。いずれも “お値段以上”といった風情なので、実機を見ずに買ったことしても後悔することはなさそうです。
昨年のハイエンドSoCなので
パフォーマンスは申し分なし
プロセッサーはSnapdragon 8 Gen 2(最大3.19GHz)。Xiaomi 14 Ultraなど、今年発売されたフラッグシップモデルの多くが採用するSnapdragon 8 Gen 3の1世代前ですが、今なおトップクラスの性能を有するチップです。メモリー容量もハイエンドの標準といえる12GBなので、パフォーマンスにも不安はなし。実際、サクサクと軽快に操作できました。
USB Type-Aで120W充電を実現!
驚くほどスピーディーに充電できる
バッテリー容量は5000mAh。筆者が試用した1週間に、電池残量がピンチになることや、使用中に本体が熱くなることはありませんでした。スマホの使い方は個人差が激しいので一概には言えませんが、ゲームはやらずSNSやメール、ウェブ閲覧のみという標準的な使い方であれば1日は余裕で持つ印象。筆者が写真や動画を撮りまくった日でも、40%以上残りました。
120Wの急速充電に対応していることも大きな魅力。シャオミによると、同梱の充電器を使って、ディスプレーをオフにして「充電速度のブースト」をオンにすると、約19分でフル充電できるとのこと。
筆者は電池を使い切った状態からの充電は試していませんが、驚くほどスピーディーに充電できることは体験できました。「充電速度のブースト」をオフにしていても充電速度はかなり速く、5分充電すれば当面必要な電池量をチャージでき、10分充電すれば、1日使い続けられる。そんな印象を受けました。充電器を持ち歩いていれば、電源がある場所でわずかな時間で充電できるわけです。