動作は正直遅い、特に広告表示が多いサイトは読みにくい
特定用途がメインと割り切りは必要
一般的な利用シーンでの動作は一言で言えば遅い。たとえばウェブブラウザを表示しているとき、ホームボタンを押してから実際に画面が切り替わるのに、ワンテンポからツーテンポ、もっと待たされることもある。
それでもウェブブラウザ自体は、一度立ち上げてしまえば軽めのページはサクサクと表示する。具体的にはグーグルの検索結果や、広告のないWikipediaのサイトなら比較的快適だ。しかし最近のウェブサイトは広告満載のページが多いのでどうしても遅くなる。
また、広告表示が完全に表示するまで、表示位置がどんどんズレていくサイトがあるが、本機種では広告表示自体が遅いため、非常に読みにくい。
アプリの切り換えもウェブページの表示も決して得意とは言えないRedmi Pad SE 8.7 4Gだが、動画再生は快適だ。動画の場合、一度表示を始めてしまえば、途中でひっかかることはない。Redmi Pad SE 8.7 4Gはステレオスピーカーも搭載しており、まさに動画再生のための機械という印象だ。
モバイル通信機能があるタブレットと言えば、ほかにもカーナビとしての用途も考えられそうだ。GPSもしっかり搭載しているため位置情報も正確。
現時点では、Googleマップは支障のない速度で動作するが、OSやアプリのバージョンアップを重ねていくと快適な動作が続くかどうかはわからない。クルマでの利用よりも、GPSがあることを活かして外出先での地図確認タブレットとして使ったほうがいいだろう。
もちろんテザリングも可能。テザリングなら本体の遅さは気にならない。ノートPCを持ち歩く際に通信用のモバイルルータ代わりとして持ち歩き、ときどき動画視聴という使い方はありだろう。実際、筆者もそのような使い方をし始めている。なお、本体の重量は375gだ。
ただし、前述したようにモバイル通信機能は5Gに非対応。4Gはキャリアアグリゲーションをサポートしていないようで、下りで最大40Mbpsを少し超える速度しか観測できなかった。それでも動画視聴やウェブサイトの表示にはまったく支障はないが、もっと速度が欲しいケースには対応できない。
用途が合致するなら、安いので買いだろう
動作は遅めのRedmi Pad SE 8.7 4Gだが、動画視聴機として使うのなら問題なし。モバイル通信機能も内蔵しているため、どこでも動画視聴ができるし、ステレオスピーカー内蔵もうれしい点。
最近は、モバイル通信機能を内蔵したAndroidタブレットの機種は少なく、存在自体が貴重だ。特にメジャーなメーカーの安心感と比較的新しい製品となると、Redmi Pad SE 8.7 4G一択となってしまう。
過度な期待をして購入することはお勧めできないが、モバイル通信機能を内蔵し、手軽な動画再生機や出先での地図確認用として使うなら十分有りな1台。1万円台で買えるRedmi Pad SE 8.7 4Gで、モバイル通信機能も内蔵しているタブレットの便利さを味わってみてはどうだろうか。