アップルは今年、社内で極秘に血糖値を管理して糖尿病を予防するアプリのテストを実施していたという。米メディアBloombergのMark Gurman記者が10月25日のニュースレターで報じた。
同氏によると、このアプリは「糖尿病予備群の人たちの食事内容を管理し、生活習慣を改善するのを支援する」ことを目的としており、選ばれた従業員を対象にテストが実施されたという。
テストには糖尿病ではないものの、血液検査で糖尿病予備群であることが確認された従業員だけが参加したとのこと。
実際のテストでは従業員は市販の機器で血糖値を測定し、食事と血糖値の変化の関係をアプリに記録。例えば、昼食でパスタを食べて血糖値が上昇した場合、パスタを避けるかタンパク質の食事に切り替えるよう提案されるという。
このプロジェクトはアップル内の他のプロジェクトと比較して、極めて機密性が高かったとされている。ただし、現時点でアップルはこのアプリの単独リリースは予定しておらず、いまは他の健康関連機能の開発に注力するためテストを一時中断しているという。
同社はスティーブ・ジョブズ時代から10年以上にわたって体を傷つける必要のない血糖値モニタリング技術の開発を続けており、2023年には「重要なマイルストーン」を達成したとの報道もあった。
将来的にはこのアプリの技術が、体を傷つけない血糖値トラッカーなど、将来の健康関連製品に統合される可能性があるとのことだ。