国内スマホ市場で、アップル、グーグルに続く3位に
ソフトバンク/auとキャリアでの取り扱いが拡大
シャオミが日本で存在感を増している。調査会社カナリスのデータではアップル、グーグルに続いて国内3位の出荷台数となっているのだ。今春にはハイエンドのカメラスマホ「Xiaomi 14 ultra」を投入してブランドイメージを高める一方、直近では「Xiaomi 14Tシリーズ」でコストパフォーマンスに優れたモデルを販売している。
ここまで急激にシャオミが日本で出荷台数を増やしているのはなぜなのか。
シャオミジャパンの大沼 彰社長は「日本は90%以上がキャリアによるマーケット。そのなかで、ソフトバンクとKDDIに扱ってもらったことで、台数が伸びた。特に(比較的安価な)Redmiシリーズが大半を占めている。あの価格帯でキャリアに扱ってもらったことで、数字がグンと伸びたのが大きい」という。
ただ、日本では「Xiaomi」と書いてシャオミと呼んだり、さらに「Redmi」と言ってもあまり聞きなじみのないブランド名だったりと、ユーザーとしては手に取りにくい印象もある。
これだけキャリアショップで売れたということは、我々が想定している以上に、シャオミのブランドは日本で定着したということなのだろうか。
大沼社長は「我々もブランドが浸透しているとは、まだ思っていない。Xiaomiって、どうやって読むの? と思う人が大半ではないか。ただ、少しずつではあるが、日本でも認知が進んでいる。ライカとのコラボモデルを出したりしたことで認知が伸びたりもした。さまざまなことを手がけたことで、着実にシャオミを知ってもらえるようになっている」と語る。
では、キャリアショップで売れたというRedmiのほうがシャオミよりも認知度が高いということなのか。
「Redmiって、どこのメーカーなの? となったときに、シャオミが後から紐付いてくる状態なのは間違いない。シャオミであれば、ライカとかTシリーズの認知はあるが、Redmiではお客さんはわからない状態。しかし、それも状況が変わりつつある手応えは感じている」(大沼社長)。
キャリアショップの店員とすれば、Redmiというあまり知られていないブランドのスマホを、よくわかっていない人に売るというのは相当難しそうな気もするが、なぜそこまで販売台数を伸ばせたのか。
大沼社長は「とにかくお客さんが店員さんに対して『一番安いものをちょうだい』と声をかける。そこで、出てくるのはRedmiだったりシャオミだったりしたのが大きい。ただ、一番安いという理由だけでなく、品質も良く、クレームにならずに『売りやすい』というのが良かったようだ」と分析する。