iPadをもっと使いこなす!”驚”活用テク

【活用提案】iPadのキーボード入力は初期設定では使いにくい! スムーズな文字入力環境を整えよう (3/4)

文●岩渕 茂 編集●ASCII

2025年02月25日 13時00分

「フルキーボードアクセス」を使用する

 「フルキーボードアクセス」とは、iPadのアクセシビリティ機能のひとつで、キーボードだけでiPadを操作できるようにする機能のこと。通常、iPadを操作するには指でタッチするか、マウスやトラックパッドが必要だが、この機能を使えば、ほぼすべての操作をキーボードでできるようになる。

 フルキーボードアクセスを有効にするには、「設定」アプリの「アクセシビリティ」を開き、「フルキーボードアクセス」を有効にすればいい。

「設定」アプリで「アクセシビリティ」→「キーボードと入力」→「フルキーボードアクセス」の順に開き、「フルキーボードアクセス」をオンにする。

 この機能を有効にすると、現在選択されているセクションが青い枠で表示される。キー操作で目的のセクションにその枠を移動させて、項目を選択すれば、タッチ不要でiPadを操作できる。初期状態では、青い枠は「Tab」キーで移動、カーソルキーで項目を選択、スペースキーでその項目を実行、となっている。

基本は、「Tab」キーで青い枠を目的のセクションに移動させ、カーソルキーで目的の項目を選択して、スペースキーでその項目を開く。ただし、セクションによってはカーソルキーで移動できる場合もある。

 例えば、「Safari」で前のページに戻りたい場合、「Tab」キーでアドレスバーのいずれかの項目へ枠を移動させて、カーソルキーで「戻る」ボタンを選択する。あとはスペースキーを押せば、画面を操作しなくても前のページへ戻れる。

「Safari」の場合、アドレスバーのある段へ枠を移動させる。カーソルキーで「戻る」ボタンに合わせ、スペースキーを押せば前のページに戻れる。

 先にも述べたように、初期状態では、項目の移動にカーソルキー、項目の実行にスペースキーが割り当てられている。このままだと、テキスト入力中にカーソル移動や変換に干渉する可能性があるため、フルキーボードアクセスで使う操作は、キーの割り当てを変更しておくといい。

「設定」アプリで「フルキーボードアクセス」を開き、「コマンド」をタップする。

フルキーボードアクセスで割り当てられるキー一覧が表示されるので、割り当てを変更するキーをタップする。

ダイアログが表示されたら、割り当てるキーを押す。そのキーが表示されたら、「完了」をタップする。

これでキーが割り当てられた。割り当てを変更したいキーは、同様の手順で変更していけばいい。

 テキスト入力時に干渉しないようにする、おすすめの設定は次のとおりだ。

機能 キーボードショートカット
次の要素に移動 option + Tab
前の要素に移動 option + Shift + Tab
上の項目に移動 option + ↑
下の項目に移動 option + ↓
左の項目に移動 option + ←
右の項目に移動 option + →
選択(タップ) option + スペース

 これら以外にも、多くの操作をカスタマイズできる。さらに、「ショートカット」アプリで作成したショートカットを起動するキーを割り当てることも可能。これらを駆使すれば、iPadをさらに効率よく使えるようになるだろう。

 ただし、フルキーボードアクセスの動きは癖が強めなので、使ってみたけど、どうしても慣れないという人もいるかもしれない。そのように感じる場合は、無理してオンにする必要はない。自分のやりやすい方法で使うのがベストだ。

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