「フルキーボードアクセス」を使用する
「フルキーボードアクセス」とは、iPadのアクセシビリティ機能のひとつで、キーボードだけでiPadを操作できるようにする機能のこと。通常、iPadを操作するには指でタッチするか、マウスやトラックパッドが必要だが、この機能を使えば、ほぼすべての操作をキーボードでできるようになる。
フルキーボードアクセスを有効にするには、「設定」アプリの「アクセシビリティ」を開き、「フルキーボードアクセス」を有効にすればいい。
この機能を有効にすると、現在選択されているセクションが青い枠で表示される。キー操作で目的のセクションにその枠を移動させて、項目を選択すれば、タッチ不要でiPadを操作できる。初期状態では、青い枠は「Tab」キーで移動、カーソルキーで項目を選択、スペースキーでその項目を実行、となっている。
例えば、「Safari」で前のページに戻りたい場合、「Tab」キーでアドレスバーのいずれかの項目へ枠を移動させて、カーソルキーで「戻る」ボタンを選択する。あとはスペースキーを押せば、画面を操作しなくても前のページへ戻れる。
先にも述べたように、初期状態では、項目の移動にカーソルキー、項目の実行にスペースキーが割り当てられている。このままだと、テキスト入力中にカーソル移動や変換に干渉する可能性があるため、フルキーボードアクセスで使う操作は、キーの割り当てを変更しておくといい。
テキスト入力時に干渉しないようにする、おすすめの設定は次のとおりだ。
機能 | キーボードショートカット |
---|---|
次の要素に移動 | option + Tab |
前の要素に移動 | option + Shift + Tab |
上の項目に移動 | option + ↑ |
下の項目に移動 | option + ↓ |
左の項目に移動 | option + ← |
右の項目に移動 | option + → |
選択(タップ) | option + スペース |
これら以外にも、多くの操作をカスタマイズできる。さらに、「ショートカット」アプリで作成したショートカットを起動するキーを割り当てることも可能。これらを駆使すれば、iPadをさらに効率よく使えるようになるだろう。
ただし、フルキーボードアクセスの動きは癖が強めなので、使ってみたけど、どうしても慣れないという人もいるかもしれない。そのように感じる場合は、無理してオンにする必要はない。自分のやりやすい方法で使うのがベストだ。