山根博士の海外モバイル通信

インドはPOCOスマホの天国だった! シャオミの強力なインド向けラインナップを紹介

文●山根康宏 編集●ASCII

2025年02月19日 12時00分

POCO

インドで人気のPOCOスマホ

 シャオミ傘下のブランドながら、シャオミ本体とは別の製品展開をしている「POCO」は、日本でも5万円を切るハイスペックなスマートフォン「POCO X7 Pro」を発売し、話題になっています。POCOはもともとシャオミのインド市場攻略から生まれたブランドですが、同じ傘下ブランドのRedmiとは異なり、シャオミ色を薄めた戦略です。

 特にインドではPOCOは多数の製品を展開中で、若い世代をターゲットに人気を広げています。今回は代表的な製品を紹介します。

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若者を狙ったPOCO X7 Pro製品ページ

 POCOはインドで上位モデルから順に「F」「X」「M」「C」の4つのモデルをリリースしています。インドでも最新モデルの「POCO X7 Pro」に話題が集中していますが、日本では未発売の下位モデル「POCO X7」はより価格が手ごろなこともあって、こちらが人気のようです。

 POCO X7のスペックはSoCがDimensity 7300-Ultra、6.67型ディスプレー、5000万画素+800万画素 超広角+200万画素 マクロ、5500mAh 45W充電バッテリーなど。価格はPOCO X7 Proの27999ルピー(約4万9000円)より安い21999ルピー(約3万9000円)となっています。

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POCO X7

 Snapdragonをチップセットに採用する最上位モデルとしては、2024年5月に発表された「POCO F6」が現在も販売中です。日本では上位モデルの「POCO F6 Pro」が発売になりましたが、インドではProモデルは価格の面から投入されなかったようです。

 POCO F6はSoCがSnapdragon 8s Gen 3、6.67型ディスプレー、5000万画素+800万画素 超広角カメラ、5000mAh 90Wバッテリーで登場時の価格は29999ルピー(約5万3000円)。マーベルの「デッドプール」とのコラボモデルもあります。なお、そろそろ後継の「F7」シリーズが出てきても良さそうな時期です。

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POCO F6デッドプール版

 Mシリーズの最新モデルは「M7 Pro」。Dimensity 7025 Ultra、6.67型ディスプレー、5000万画素+200万画素深度カメラ、5110mAhバッテリーというミドルレンジモデル。一見すると「Xiaomi 13T」に似たフォルムですが、全体的なスペックは抑えられています。価格は13999ルピー(約2万7000円)と、ぐっと買いやすくなります。

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POCO M7 Proは2万円台

 そして、エントリーのCシリーズからは「POCO C75 5G」もインドで発売されています。この特徴的なカメラバンプデザイン、日本でも販売中の「Redmi 14C」によく似ていますが、その5Gモデルと言える存在です。6.8型ディスプレーと5160mAhバッテリーは同じですが、チップセットはSnapdragon 4 Gen 2、カメラは5000万画素が1つとなっています。背面仕上げはRedmiとは異なり、ちょっと派手めです。価格はメモリー構成が4GB+64GBで7999ルピー(約1万4000円)、カメラは1眼ながら5Gモデルとしては格安です。

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Redmi 14Cそっくりなデザイン

 ちなみにインドでは「Redmi 14C 5G」も発売されており、こちらは9999ルピー(約1万8000円)。POCOはより若いユーザーをターゲットにしていることもあり、アグレッシブな価格で攻めています。インドのスマートフォンショップに行くと、Xiaomi、Redmi、POCOとシャオミの製品が多数並んでいるのかもしれません。一度見に行ってみたいものです。

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Redmi 14C 5Gもインドでは出ている

筆者紹介───山根康宏


 香港在住の携帯電話研究家。海外(特に中国)のスマートフォンや通信事情に精通。IoT、スマートシティー、MaaS、インダストリアルデザインなど取材の幅は広い。最新機種のみならずジャンク品から100万円のラグジュアリーモデルまであらゆる携帯電話・スマートフォンを購入する収集家でもあり、その数はまもなく1800台に達する。

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