Y!mobileから発売になった「nubia Flip 2」は、ZTEジャパンが展開するnubiaブランドの最新折りたたみスマートフォンだ。昨年発売になった「Libero Flip」及び同型機「nubia Flip 5G」の後継機となる。大型のアウトディスプレーを搭載し、アプリを直接動かすことができるなど、使い勝手が大きく高められている。
より薄くスタイリッシュになった折りたたみ構造
nubia Flip 2は縦向きに本体を折りたたむことのできる、フリップ型とも呼ばれる形状のモデルだ。2025年1月末時点ではY!mobileからのみ販売されているが、今後SIMフリー版の登場も予定されている。なお、2024年まではY!mobileが発売するZTE製及びnubiaブランドのスマートフンはLiberoのブランドで販売されてきたが、2025年からLiberoブランドは廃止され、今後はnubiaに統一される。
まずは本体を閉じた状態から見てみよう。nubia Flip 2の最大の特徴は外側に配置された3型のアウトディスプレーだ。前モデルでは円形のアウトディスプレーを採用していたが、時計やウィジェット表示しかできなかった。一方nubia Flip 2はこのディスプレーでそのままアプリを動かすことができる。このアウトディスプレーの横には5000万画素の広角と200万画素の深度測定カメラ、LEDライトが縦に並ぶ。
チップセットはMediaTekのミドルハイ向けとなるDimensity 7300Xを搭載。メモリーは6GB、ストレージは128GBを搭載する。背面にはFeliCaロゴがプリントされているだけとシンプルな仕上げ。カラバリは今回レビューするライトブルーに加え、ホワイト、ブラックの3色展開となる。
本体サイズは閉じた状態で約76×87×15.8mm、重さは191gだ。本体右側面の上側に指紋認証センサー兼電源ボタンとボリュームボタンを備える。前モデルの214gから大幅な重量減となったが、厚みは15mmからわずかに増した。しかし、本体の形状は前モデルの角を立てたデザインから、側面に丸みを持たせた形へと大きく変わった。握ってみると体感的には本モデルのほうが薄くなったかのような印象を受ける。
バッテリー容量は4300mAh。ヒンジ部分には「nubia」のロゴがさりげなく入っている。折りたたみモデルは防水防塵性能が気になるところだが、nubia Flip 2はIPX2/IP4に対応、水滴がかぶる程度の防水機能を持っている。
本体を開くと6.9型ディスプレーが現れる。解像度は2790×1188ドットで、アスペクト比は約21:9だ。フロントカメラは3200万画素を内蔵している。
開いたときの本体サイズは約76×170×7.5mmとなる。サイズ感は一般的なスマートフォンと変わらない。アウトディスプレーの形状が特徴的なことがよくわかる。
側面のフレームはマットな仕上げであり、全体を落ち着いた印象にしてくれる。その一方で、淡いライトブルーの本モデルはカジュアルなイメージも併せ持っており、最新の折りたたみモデルにふさわしいカラーリングとも感じられる。
ミドルハイレンジモデルとして十分な性能
ヒンジの動きはスムーズ
本体を開いた状態で使ってみると、使用感は一般的なスマートフォンと変わらない。ヒンジも開いた状態でしっかり固定されるため、使用中に誤って折りたたまれてしまうようなこともなかった。フレームが丸みをもった形状のため握りやすく、前モデルより格段に使いやすくなったと感じられる。
プリインストールアプリはY!mobileやソフトバンク関連のものが多い。画面では見えないがPayPayもプリインストール済みだ。おサイフケータイと合わせ、本体を閉じたままでモバイルペイメントに使えるのは便利だろう。OSはAndroid 14ベースのMyOS 14を搭載、最近流行りの翻訳などAI機能も多数搭載している。ベンチマークはAnTuTu 10で58万点台であり、チップセット性能を考えると妥当なところだ。一般的な使い方なら不満が出ることも無いだろう。
折りたたみスマートフォンで気になるのがヒンジ部分のディスプレーの「折り目」だが、nibia Flip 2の折り目はかなり目立たなくなっている。ディスプレー表示をOFF状態にすると若干気になるかもしれないが、アプリを起動中はほぼんど目立つことはない。最近のフリップ型モデルは各社折り目の改善がされており、気にする必要はほぼなくなっている。
nubia Flip 2はディスプレイを途中まで曲げた状態で使うことができる。リアカメラを使って写真を撮影する時に三脚不要になるし、ビデオ会議などでも本体を机の上に置くだけですぐに対応できる。開いた方向での角度は130度程度で十分だ。
閉じる側は30~40度程度で固定できる。ヒンジの開閉もスムーズであり、開きにくいということもない。長期間使った時の耐久性が気になるところだ。
このヒンジを曲げた状態ではカメラアプリのみ、ディスプレーの上下を分割して表示することができる。なおプレビュー画面の左上のほうに白く丸い小さなアイコンが見えるが、これをタップするとアウトディスプレー側の表示もONになる。撮影されている被写体の人が自分がどんな表情で撮影されているかを確認できるし、自撮りするときもポーズなどを決めやすい。