ドコモから発売中の「らくらくスマートフォン F-53E」を使ってみました。らくらくスマートフォンは、従来ドコモだけが取り扱っていましたが、昨年11月に初めてY!mobileから「らくらくスマートフォンa」が発売され、12月には、そのSIMフリー版である「らくらくスマートフォン Lite MR01」も登場しました。
ドコモだけが取り扱う「らくらくスマートフォン F-53E」は、2022年2月に発売された「らくらくスマートフォン F-52B」の後継機。らくらくスマートフォンのメインストリームと言っていいでしょう。ドコモオンラインショップでの価格は一括5万1800円で、「いつでもカエドキプログラム」適用時の実質負担は4万2240円となっています。
引き続きコンパクトなサイズで持ちやすい
らくらくスマートフォン F-53E(以下、F-53E)の特徴として、コンパクトで持ちやすいことが挙げられます。画面サイズは約5.4型で、横幅は約71mm。前モデルのF-52Bは約5.0型、横幅約70mmだったので、持ちやすいサイズ感を維持しつつ、大画面化が図られたわけです。
背面パネルはエッジ部が丸みを帯びていて、持つ手にしっくりとなじみます。音量ボタンと電源ボタンは左側に搭載。一般的なAndroidスマホと逆なので違和感を覚える人がいるかもしれません。左手で持って、右手で操作する前提での配置だと思われます。
右側にはnanoSIMとmicroSDのスロットと、カメラボタンを搭載。カメラボタンは長押しでカメラを起動でき、シャッターとしても使えます。
上部にはマイク。底部に3.5mm穴のイヤホンジャック、マイク、USB Type-C接続口、スピーカーを搭載。なお、ディスプレーの上の受話口もスピーカーとして機能し、ステレオ音声を再生できます。右下にはストラップホルダーも搭載されています。
ディスプレーの下にはホームボタンを搭載。どのアプリを使っていても、このボタンを押すとホーム画面に戻せます。また、指紋センサーも搭載されていて、ロック解除にも使えます。

ホームボタンには指紋センサーを搭載。指紋認証と同時に「d払い」が起動するようにも設定可能。なお、フロントカメラによる顔認証にも対応しているが、筆者は指紋のほうがスピーディーにロック解除できるように感じた
スワイプやタッチが不得意なシニア向けに
押す操作もできる「らくらくタッチパネル」が便利
約5.4型のディスプレーは有機ELで、解像度は2160×1080ドット。文字は見やすくクッキリと表示されます。一般的なスマホと異なるのは、独自の「らくらくタッチパネル」を採用していること。触れたことだけでなく、押したことも認識する仕組みで、軽く押し込むようにタッチして操作できることが特徴。押したときにカチッ(というよりも「タッ」と聞こえる)という音が鳴り、物理ボタンを操作しているような感覚を得られます。
なお、スワイプ、フリック、ピンチといった操作は、通常のタッチパネルと同じようにできます。初めてスマホを使う人には使いやすく、うっかり指が当たってアプリが誤起動してしまうのも防げます。
ちなみに、ひと足先に発売された「らくらくスマートフォンa」「らくらくスマートフォン Lite」には、らくらくタッチパネルは搭載されていません。らくらくタッチパネルはドコモ版だけの特権と言っていいでしょう。
しかし、一般的なスマホやタブレットの操作に慣れている場合、らくらくタッチパネルは操作に時間がかかり、まどろっこしく感じるかも。その場合、「設定」で「らくらくタッチ」をオフにして、一般的な操作性にすることもできます。
らくらくスマートフォンには、よく使う機能を素早く起動できる独自のホーム画面が設定されています。一般的なスマホに近い「シンプルホーム」に変えることもできますが、せっかくらくらくスマートフォンを使うのなら、本体デザインとの統一感がある標準ホームのままで使うことをオススメします。
文字入力には「Super ATOK ULTIAS for らくらく」は採用。初めてスマホを使う人にわかりやすいように、初期設定は「ケータイ入力とらくらく2タッチ入力を併用」が設定されていますが、スマホでは一般的なフリック入力を有効にすることもできます。