POCO X7 Proのメリットと注意点
シャオミは現在、日本を含むグローバルで「Xiaomi」「Redmi」「POCO」というブランドを展開しており、Xiaomiは最先端のテクノロジーで武装したハイエンドモデル、Redmiは価格を抑えつつできるだけスペックを上げたミドル~ミドルハイ、POCOはオンライン専売にすることでコストを抑え、若者に向けたデザインや機能を意識しつつユーザーの声を積極的に取り入れるなど、ブランドごとにそれぞれキャラクターが異なります。
POCO X7 ProのCPUはMediaTek「Dimensity 8400-Ultra」というもの。メモリーとストレージは8GB+256GB(4万9980円)と、12GB+512GB(5万9980円)の2モデルが用意されています。この1万円の価格差は非常に悩ましいところで、スペック厨な筆者としては、あと1万円追加して12GB+512GBモデルがオススメです。メモリーとストレージは多くて困ることはないので。
POCOは必要のない機能は搭載せず、必要なものだけを載せるというコンセプトなので、全部盛りが好きな人には物足りなさを感じる部分もあるかもしれませんが、まさにお値段以上なモデルということは間違いありません。
そこで、POCO X7 Proを購入するメリットや購入前に注意しておきたい点を紹介しますので、参考にしてください。
メリット1 ハイエンドなのに約5万円という価格
まずはスペックを確認してみましょう。ディスプレーは6.67型(2712×1220ドット)の有機EL、リフレッシュレート120Hzでゲームも普段の操作もヌルヌル動きます。バッテリーは6000mAh(90W対応)、OSはAndroid 15(Xiaomi HyperOS 2)、そして日本のユーザーにはうれしい防水防塵対応です。
このように、ほぼ全部入り(ただし、後述するようにFeliCaはありません)なのに5万円からという価格は驚異的です。何度も言いますが、この性能だと普通に15~20万円クラスです。販売方法や徹底的に削ったコストといった企業努力はあるかもしれませんが、それでもバグったかのような価格なので、気軽に手が出しやすいですね。
メリット2 独自のゲーミングモードと冷却システムで快適プレイ
POCO Xシリーズ初搭載という「WildBoost Optimization 3.0」というゲーミング機能がPOCO X7 Proにはあります。この機能を使うと、ゲームプレイ中のフレームレートを安定させてくれたり、ディスプレー輝度を適切に保ってくれたり、ハイパフォーマンスと低電力消費を両立してくれるのです。
また、原神などの処理能力を必要とされるゲームをプレイしていると、スマホの温度上昇が気になります。シャオミ独自のクーリングシステム「LiquidCool Technology 4.0」によって、AIが発熱しやすいエリアを認識し、素早く冷却するので、発熱による性能低下を防ぎます。実際に、原神を最高画質で1時間遊んでみましたが、40度を少し超えるくらいでゲームのカクつきは見られませんでした。また、現在原神のみ対応ですが、画質を向上させるモードもあります。
メリット3 カジュアルなデザインと意外な軽さ
カラバリはブラック、グリーン、イエローの3色ですが、いずれも仕上げのデザインが違います。今回紹介しているのはイエローで、2つのテクスチャーを組み合わせたデザインになっており、黄色い部分はレザーの質感とかなり個性的。筆者もイチオシのカラーです。
また、最近はハイエンドに限らず200g超えのスマホが多くなっていますが、POCO X7 Proは195g(イエローは198g)と、200gを切っていますので、持っていて軽く感じます。なので、長い時間ゲームで遊んでいても、手首が痛くなりにくいのです。
購入時に注意したい2つの側面
カメラはそこまで高性能ではない
カメラは2眼で、標準が5000万画素のソニーIMX882センサー、超広角が800万画素という構成。IMX882はセンサーサイズが1/1.95と、“ごく普通のミドルクラス”の実力なので、過度な期待はできませんが、F1.5の広い絞り値と光学式手ブレ補正(OIS)、そしてAI処理のおかげで、普通に撮影するぶんには問題ないでしょう。ですが、こだわった撮影をしたい人には物足りないのも確かです。
インカメラは2000万画素なので、自撮りは綺麗に撮影できます。AIで不要なオブジェクトを削除する「AI消しゴムPro」や画角を広げる「AI画像拡張」といったAI系機能はひととおりあります。
オンライン専売なので実際に確認できない
POCOはその成り立ちから、量販店の店頭などでは売っていません。基本的にはECサイトでの販売で、公式ECサイトやAmazon.co.jp、ビック/ヨドバシ/ヤマダのオンラインストアなどです。
直接、見て触ってから購入ができないのが最大のネックかもしれません。
ほかには、SIMはnanoSIMのみ、おサイフケータイ(FeliCa)は非対応という点がありますが、これがマイナスになるかは人によるでしょう。