DeekSeek狂奏曲でライバル企業のAIも高速で進化
いずれは4090の中古が大量に市場に流れるかも
DeepSeekが中国で日々話題になった結果、テックファンやファーストユーザーが食いついただけではなく、法律や会計事務所などテクノロジーにあまり詳しくないビジネスユーザーも投資の費用対効果はすこぶるいいんじゃないかとお試しで導入を進めている。
安さとパフォーマンスからDeepSeekを使おうというニーズが高まり、DeepSeek入りオールインワンのサーバーが続々と登場した。DeepSeekが台頭すれば、今後出てくるLLMはDeepSeekを意識するわけで、アリババがパラメーター数が大幅に少ないにもかかわらず、DeepSeekと同等の性能を達成したという推論モデル「QwQ-32B」を公開した。
より軽量動作で魅力的なLLMが登場すれば、導入に関心がもたれてそれに合わせた安価なハードウェアも登場し競争が発生することだろう。また、今後GeForce RTX 5090製品が流通して買いやすくなれば、マイニングが禁止になった後に中古ビデオカードが大量に売りに出されたように、激しく使い込まれたGeForce RTX 4090製品が中古市場に流れるかもしれない。
山谷剛史(やまやたけし)
フリーランスライター。中国などアジア地域を中心とした海外IT事情に強い。統計に頼らず現地人の目線で取材する手法で、一般ユーザーにもわかりやすいルポが好評。書籍では「中国のインターネット史 ワールドワイドウェブからの独立」、「中国のITは新型コロナウイルスにどのように反撃したのか? 中国式災害対策技術読本」(星海社新書)、「中国S級B級論 発展途上と最先端が混在する国」(さくら舎)などを執筆。最新著作は「移民時代の異国飯」(星海社新書、Amazon.co.jpへのリンク)