M4 MacBook Air vs 最強Mac Studio! 一般向けとプロ向け、選べないほどどっちもスゴい! (1/2)

文●山本 敦 編集●ASCII

2025年03月11日 22時00分

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 アップルが最新のAppleシリコンを載せた新しいMacを2モデル、3月12日に発売します。ひとつはM4チップ搭載「MacBook Air」。もうひとつが「Mac史上最もパワフルなマシン」とアップルが銘打つ新しい「Mac Studio」です。今回は実機の写真多めなファーストインプレッションを報告します。

15インチのM4搭載MacBook Air。Liquid Retinaディスプレイの仕様はM3モデルから変わりません

スリムな大画面15インチモデル
スカイブルーが鮮やか

 MacBook Airはちょうど1年ぶりにM4チップにアップデートされました。選べるチップはスタンダードなM4チップ一択。本体のサイズは13インチと15インチで、カスタマイズオプションを加えないベーシックモデルの価格は13インチが16万4800円、15インチが19万8800円です。

 新しいカラーバリエーションに「スカイブルー」が加わりました。既存のミッドナイトよりもかなり明るいブルーです。屋内照明の下では「シルバー」にも見える落ち着いた色合いですが、屋外の明るい日射しの下では鮮やかなブルーに見えます。MacBookの天板に青いアップルロゴが輝く時が来るなんて、ブルーが好きな筆者はとても感動しています。

 いま実機が手もとにないので並べて比較できないのですが、筆者は新色のスカイブルーは2020年にアップルが発売した第4世代iPad Airのスカイブルーに近いと思いました。

屋内照明の下では落ち着いたブルーに見えます

晴れた日に屋外の太陽光の下で見ると鮮やかなブルーに。天板のアップルロゴも映えます

2020年にアップルが発売した第4世代iPad Air。スカイブルーの色合いが近いように思いました

 MacBook Airの魅力は薄くて軽いのにパワフルなモバイルノートであることです。今回筆者が試用したモデルは大きい方の15インチですが、やはりスリムで携帯性に優れていると感じます。

 昨年秋にアップルが発売したM4搭載MacBook ProはThunderbolt/USBポートが1基追加されて3基になりました。「M4のMacBook Airは大きい方だけでも3基になるのでは……?」と筆者は期待していましたが、残念ながら2基どまり。ですが、Thunderbolt 4になりました。最大転送速度はThunderbolt 3の「40Gbps」と変わりありませんが、外付け機器に2mまでと言われる長めのケーブルを接続した場合でも、転送速度の減衰が起こりにくくなります。またM4搭載MacBook Airは最大2台まで6K解像度の外付けディスプレイを同時に接続して映像が出せます。

スリムな本体の側面に2基のThunderbolt 4/USB 4ポートがあります

 もう片側の側面にはハイインピーダンスヘッドホンの接続ができる3.5mmヘッドホンコネクタがあります。MacBook Airは最大96kHz/24bitのリニアPCMオーディオ信号をデコードできるハードウェアDACを載せています。ハイレゾ対応の有線ヘッドホン・イヤホンを直接コネクタにつないでApple Musicのハイレゾロスレス音源がいい音で楽しめます。

右側面には3.5mmヘッドホンコネクタを搭載

本体底面は他のMacBook Airと同様にとてもプレーンです

 15インチのMacBook Airには2基のUSB-Cポートを搭載する35Wコンパクト電源アダプターが付属します。これが出張の際にとても便利です。Apple Storeで単体で買うと8800円もするので、15インチのパッケージ価格に含まれていることをわかっていながら「ラッキー!」とうれしくなってしまいます。電源ケーブルはコネクタ、被服の色をスカイブルーの本体に統一しています。

15インチのMacBook Airに付属するデュアルUSB-Cポートのアダプタ。ケーブルも本体のカラーに合わせています

 当然ながらガラスパネルのトラックパッドもブルーです。そしてMagic Keyboardは「かな」キーが「あいう」キーになりました。今どき「かな入力」なんてしないよな、という理由から変更されたといわれているようです。余談ですが、前にタイに住むイギリス人の知人が「タイ語キーボード」のMacBook Proを使っていたので、キーボードをまじまじと拝見させてもらいましたが、かなキーのようにダイレクトに変換するキーがなくて驚きました。その方は必要なときにControl+Spaceで切り替えていました。

Magic Keyboardは「かな」キーが「あいう」に変わりました

M4の確かな実力。Apple Intelligenceも快適

 15インチのMacBook AirはmacOS 15の「ウインドウのタイル表示」機能を使って、マルチタスクで起動するアプリケーションを整理しながら広々と作業ができてよいです。この快適さに触れてしまうと、なかなか13インチのMacBook Airに戻りづらくなります。

15インチの大画面は特にスプレッドシート系アプリケーションのデータを俯瞰するときに魅力を実感します

 MacBook Airのフロントカメラも、デスクビューに対応する12MPセンターフレームカメラになりました。モバイルノートはM4搭載MacBook Pro以来です。センターフレームやデスクビューもよいのですが、そもそも12MPカメラの画質が良いので満足度が高まります。

フロントカメラは12MPの高精細なセンターフレームカメラになりました

話者とその手もとを同時に写せる「デスクビュー」に内蔵カメラが対応しました

 アプリケーション「Geekbench 6」を使ってベンチマークを計測しました。比較のためアップルが2020年に発売したM1搭載MacBook Airの計測値も報告します。複数回計測を続けて行なった平均値は、M4搭載MacBook AirがCPUのシングルスレッド3700前後、マルチスレッド14000前後でした。

 GPUのMetalスコアは55000前後です。M1搭載MacBook AirはCPUのシングルスレッド2400前後、マルチスレッド8700前後。GPUのMetalスコアは34000前後。Appleシリコンの進化は明らかでした。

 Apple Intelligenceの日本語対応は4月以降に予定されているので、今回はmacOSの言語環境とApple Intelligenceの設定からSiriの言語を米国英語に設定して、いくつかApple Intelligenceのツールを試しました。

 以前に筆者が書いたiPhoneのレビューを英訳したものをたたき台にして、エディタソフトの「Bear」で「要約」や「トーンの書き直し」などを試しましたが、素速くサクサクとこなしてくれます。筆者は英語の微妙な言い回しまでわかるほどの語学力を持ち合わせていませんが、だいたいの書きたかったことを正確に英語で要約してくれています。

 海外の友人や知人に「新しいiPhoneの感想」を伝えるときにも役立ちそうです。Bearには画像生成のImage Playgroundを直接呼び出せるメニューもあるので、イラストを画像をつくって貼り付けるとそれなりにリッチに見えるレポートになりました。

Bearアプリから「作文ツール」を呼び出してテキストの要約や校正ができます

途中段階でImage Playgroundを使って挿絵をつくりました

“スマホを持ったネコ型ロボット”。テイストはアメリカンですが、まあ良しとします

SiriとChatGPTの連携も快調

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