次の懸念はauローミングが2026年9月30日で終了する際
本当に終了するのかどうか、今後の対応にも注目
今後、楽天モバイルでエリアの問題が発生するとすると、auローミングの終了時となる。今のところ発表されているのは22026年9月30日、つまりあと1年と4ヵ月。現時点でもエリア整備は進んでいるが、auローミングに頼っている場所はまだまだ多く、ローミングが終了となるときまでにエリア整備がなかった場合、穴ができる可能性がある。
auローミングエリアの最新状況はKDDI側(https://www.kddi.com/corporate/kddi/public/roaming/area/)と楽天モバイルの「パートナー回線エリアマップ」(https://network.mobile.rakuten.co.jp/area/map_partner.html?l-id=area_area_map_partner)で確認でき、東京23区内と名古屋圏、関西圏の中心部はすでにローミング対象から外れている。では、全国の都市部ですでにローミングはないのかというとそうではなく、たとえば福岡は博多や天神を含めてauローミングエリアがかなり残っている。

こちらは楽天モバイルのエリアマップで見た北海道の道東での例。薄いピンクがauローミングでカバーされているエリア。楽天モバイルが都市型サービスだとしても相当に広いことがわかる。こうしたエリアはこれから整備するのか、それとも通信衛星経由頼みになる? もしくはauローミングの延長?
実際にはauローミング対象エリアだからといって、イコール楽天モバイルのネットワークが手薄なエリアとは限らず、楽天の電波をつかんでいる場所もある。それでも、auローミングが終了した場合に使用感が変わる可能性がないとは言えない。
ちなみにauローミングで繋がっているかどうかは、以前は「my楽天モバイル」アプリから確認できたが、今では、iPhoneならフィードテストモード、Androidなら「Network Cell Info Lite」など接続状態を確認するアプリからコードを読み取る必要がある。
ネットワークが楽天モバイルの「440 11」以外で繋がっている場合は、auローミングで接続されているということになるが、最近では筆者が時々確認する限りでは、auローミングになっていることはほぼ見ていない。
不安ならサブ回線を用意するのが確実だろう
楽天モバイルを使ってみたいが、まだ不安があるというのなら圏外に備えてサブ回線を用意方法もある。
最近発売されるスマートフォンのほとんどはiPhoneを含めて、eSIMを使った2回線の同時利用が可能になっている。サブ回線のコストを抑えるのならpovoのように基本料0円の回線を使う方法もある。一時的な利用ならMVNOの格安SIMも有力で、日本通信SIMだと1GBまでは月290円のプランが存在する。
楽天モバイルは、複数回線契約が非常にラクで、2回線目の追加時は本人確認が簡易化されている。なので、楽天モバイルをサブ回線として契約し試したのち、問題を感じないようなら、あらためてメイン回線で契約するという手もありだ。ただし、今は利用開始後1年以内の解約は1ヵ月分として1078円の解約事務手数料がかかるようになっている。
楽天モバイルは通信料節約の有力選択肢
通信料値上げが騒がれているが、楽天モバイルは現行の内容での大きな値上げはないとしている。その発言の意味が、値上げはしないのか、小さな値上げならやむなくするのかはまだ不明だが、現状の月1078円から、通信量無制限でも月3278円という内容を変更することになればユーザーの大量離脱は容易に予想できる。楽天モバイルとしてはユーザーが大きく離れるような値上げは容易にはできないはずだ。
ヘビーユーザーにとってもサブ回線で使うユーザーにとっても、サブブランドも含めた3大キャリアより安価で、楽天経済圏におけるポイントアップや加入時の特典まで含めると、楽天モバイルのメリットは大きい。エリアや地下鉄などの回線品質の問題が順次解決されるのであれば、楽天モバイルは有力な選択肢なのではないだろうか。
公開当初、都営地下鉄での通信速度が一部間違っておりました。お詫びして修正します。(5/25 21:00)