家電量販店で車が売っている
スマートフォンを買うなら家電量販店に行くのは、世界中で共通のことです。今年4月にミラノを訪問したときも、現地の大型家電量販チェーン店の「MediaWorld」へ行ってみました。するとそこには家電量販店らしからぬものが売っていたのです。それは自動車です。
ミラノのMediaWorld
家電量販店が自動車ディーラーをやっているのかと思いきや、売っているのは電気自動車＝EVでした。EVは自宅や屋外の充電ステーションで電気を充電して動きます。ある意味、電化製品であるわけですね。しかも、小型のマイクロモビリティーならメンテナンスも簡単でしょう。ということで、MediaWorldではシトロエンの「AMI」とTazzariの「ZEROMAX」が売っていました。
AMI（左）とZEROMAX（右）
シトロエンAMIは全長約2.4mの超小型EVで、家庭のコンセントでも充電できるEVです。最高時速45km、一部のヨーロッパの国では免許不要で運転可能。都市移動やカーシェア向けのEVです。MediaWorldの駐車場には試乗車も置いてあり、その場で運転体験後、購入も可能だとのこと。価格は7990ユーロ、約131万円から。
AMIの試乗もできる
また、電動キックボードや電動自転車も多数売られていました。その場で購入しているお客さんの姿もあり、ミラノでは利用者が多いようです。
電動キックボードや電動自転車の販売コーナー
ところでPCメーカーの「Acer」が実は電動キックボードも製品化しているのをご存じでしょうか？ こちらは「COMPUTEX TAIPEI 2025」のAcerブースにあった展示。
Acerは電動キックボードも製品化している
そして、ミラノのMedia WorldでもこのようにAcerの製品が販売されていました。
Acerの製品は海外で結構売られている
IT系メーカーの電動キックボードはシャオミの製品も知られています。もちろんこのお店でも複数モデルを取り扱い中。
日本でも販売してほしいシャオミの電動キックボード
MediaWorldの中にはシャオミやサムスンのショールーム的な店も入っているのですが、そこでも電動キックボードは大々的に売っていました。
スマホだけじゃないシャオミストアの品ぞろえ
日本もいずれEVが当たり前になると、家電量販店で比較的低価格なEVの展示や販売を行うようになるかもしれませんね。
スマホを買いに行ったらEVも買っちゃった、なんて日が来るかも
筆者紹介───山根康宏
香港在住の携帯電話研究家。海外（特に中国）のスマートフォンや通信事情に精通。IoT、スマートシティー、MaaS、インダストリアルデザインなど取材の幅は広い。最新機種のみならずジャンク品から100万円のラグジュアリーモデルまであらゆる携帯電話・スマートフォンを購入する収集家でもあり、その数はまもなく1800台に達する。
