4. アプリ開発にAI導入、超重要「Foundation Models」フレームワーク

基調講演冒頭で紹介された「Foundation Models framework」は、AppleらしいAIの戦い方、つまり開発者コミュニティのアイデア主導での発展をもたらす重要アップデートだ(筆者撮影)
もう1つのApple的なAI戦略は、開発者コミュニティを味方につけることです。
AppleはApp Storeを通じて、世界中の開発者とつながっており、Intagramで写真を投稿したり、Uberでタクシーを呼んだりといった、現在のiPhoneで当たり前の使い方は、すべて開発者のアイデアによって実現しています。
同じことを、Apple Intelligenceの世界にも持ち込もうとしています。
WWDC25で冒頭、Appleが開発したAIモデルをアプリで活用するための「Foundation Models framework」を紹介しました。
これにおり、オンデバイスで動作するAppleのAIモデルをアプリが呼び出して活用することができるようになります。これが画期的な理由は、オンデバイスモデルであれば、無料でAIモデルを呼び出して利用できるようになる点です。
アプリ開発者はこれまで、Open AIやGoogleなどにAPI使用料を払いながら、AIアプリを実装してきました。しかし今後は、より気軽に、AIモデルを活用したアプリが溢れ出ることが期待できます。
そうした中で、未来のInstagramやUberのような生活必需アプリが生まれることになり、これを無数に育める点が、AppleのAI戦略の強みとなっていくでしょう。