山根博士の海外モバイル通信

観光よりスマホ! マカオの電脳ビルにスマホを求めて突撃してきた

文●山根康宏 編集●ASCII

2025年08月25日 12時00分

マカオの電脳ビルを直撃

カジノもいいけどスマホもね! マカオの新しい楽しみ方

 香港の観光ついでに中国・深センやマカオに行く人も多いと思います。このうち深センには巨大な電脳街やら大型ショッピングセンターが多数あり、スマートフォンやPC関連製品をチェックすることができます。一方、マカオへ行く目的は多くの人がカジノや観光でしょう。しかし、マカオにも電脳ビルが存在するのです。

 マカオで有名な電脳ビルは「iSquare」。中国・珠海との国境に近く、また香港からマカオへ行く国境超えバスを降りてから、市内に向かう101Xバスに乗ってもアクセスできます。

iSquareという名称の電脳ビル

 筆者がこのiSquareを訪問したのは10年以上前で、古びたビルの中に昔ながらの小さなPCショップが並んでいる、というイメージでした。今回再訪してみると、ビルの入り口が綺麗になっており、内部もリニューアルされたのか小ぎれいに。お店はエスカレーターを上がった2階にありますが、入るといきなりシャオミの看板が目に飛び込んできます。

2階に上がるとすぐにシャオミがある

シャオミストアじゃなかったけど中国端末多め

 マカオにシャオミのお店があったかな? と思いながら店内に入ると、たしかにシャオミのスマートフォンや家電が売られています。ちなみに、マカオで売っている製品は香港と同じものが多く、大抵のメーカーは「香港とマカオで共通保証」という形で製品を売っています。なので、ここで売られているシャオミの製品も香港で販売しているものと同じはずなのですが、なぜか中国でしか売られていないAIグラスがありました。ほかにも値段表示だけでしたが中国限定の折りたたみ「MIX Fold 4」も売られています。

中国のみで販売されるAIグラス

 さらに店の奥へ行くと、HONORやファーウェイの製品が売っています。どうやらこの店舗はシャオミストアではなく、シャオミ製品も扱う代理店のようです。そして製品種類を増やすためか、中国販売モデルも取り扱っているようです。

シャオミ以外のスマホも売っている

 さらに壁側を見ると香港ブランドのMomaxのアクセサリなども売られています。まあスマートフォンを中心に何でも売っているお店という感じですね。でもマカオへ日帰りではなく数泊滞在するときに、USBケーブルやモバイルバッテリーが必要になったときなど、街中には大型家電量販店もあまりないことからこのiSquareへ来るのがいいかもしれません。

アクセサリー類も豊富

 2階フロアーにはお店が10~20店舗くらい入っています。今回訪問したのは土曜日のお昼前でしたが、半分以上のお店がまだシャッターを閉めていました。訪れるなら、午後とか夕方にした方がいいでしょう。

PC関連周辺機器を売る店も多い

昔と比べてスマホと周辺アクセサリーのお店が増えた

 前回訪れたときはほとんどがPC関連のお店でしたが、再訪してみるとスマートフォンとそのアクセサリーなど関連製品を売っている店が増えていました。これも時代の流れなのでしょう。PCショップらしき店舗も、大々的にファーウェイなどスマートフォンのPOPを出していました。

スマートフォンの広告が目立つ

 ちなみに、スマートフォンのマカオ正規品の価格は香港と同等。香港でスマートフォンを買いそびれたらマカオで買う、というのもアリです。世界最薄折りたたみモデルの「HONOR Magic V5」も売っているなど、ここに来れば最新のスマートフォンを一通り見ることができそうです。

Galaxy Z Fold7より薄いMagic V5も販売

 PC周辺機器で目立っていたのはゲーミング関連。どこの国でもPCゲームは流行っていますからね。これらも価格は香港と同じ程度でした。

ゲーミング関連ショップ

 とはいえ、フロア中央には衣類店が入るなど、IT関連のお店だけではフロアを埋められないというのがマカオの現実なのかもしれません。

IT関連以外の店も入っている

 マカオには別の場所にも電脳ビルがあります。今回は時間がなく、中まで入れなかったのですが、こちらはよりPC関連の店が多く、スマートフォン関連は本体よりもケースやケーブルを売る店が多いようです。2つの電脳ビルの距離は徒歩で15分程度なので、はしごするのもいいかもしれません。

 マカオ滞在中に観光以外のことをしたくなったら、電脳ビルにもぜひ行ってみてください。

もう1つの電脳ビル、幸運閣商場

筆者紹介───山根康宏


 香港在住の携帯電話研究家。海外(特に中国)のスマートフォンや通信事情に精通。IoT、スマートシティー、MaaS、インダストリアルデザインなど取材の幅は広い。最新機種のみならずジャンク品から100万円のラグジュアリーモデルまであらゆる携帯電話・スマートフォンを購入する収集家でもあり、その数はまもなく1800台に達する。

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