山根博士の海外モバイル通信

PGYTECHの分離式スマホ用カメラグリップ「MagCam」が使いやすい!

文●山根康宏 編集●ASCII

2025年09月22日 12時00分

MagSafe対応のカメラグリップ系アクセサリーを試す!

 スマートフォンをカメラとして使うときに便利なのがグリップです。シャオミの「Xiaomi 15 Ultra」のように、スマートフォンメーカーが純正のカバーとグリップをセットにしたカメラキットを販売している例もありますが、多くのメーカーにはそのような便利なものがありません。

 カメラ系アクセサリーを出しているPGYTECHの「MagCam」はMagSafeで貼り付け可能なグリップですが、本体が分離することで、とても使いやすいと感じました。

PGYTECHのMagCam

 MagCamはグリップ部分と、MagSafeマグネット部分が分離する構造です。そのため、マグネット部分だけをスマートフォン本体に装着することも可能です。その際、本来グリップが付く部分にスタンドが隠されているため、本体を横向きにして立てておくこともできるのです。またこの状態なら、スマートフォン本体の厚みもあまり増えませんから、つけっぱなしにしても良さそう。

マグネット部分だけを取り付け、スタンドが内蔵されている

 実はこの構造、vivoの「X200 Ultra」用に同社が出しているフォトグラフィキットと同じ構造です(外付け望遠レンズ対応! 最強級カメラスマホ「vivo X200 Ultra」を試す)。

vivo X200 Ultra用キットと同じ構造

 グリップには3000mAhのバッテリーを内蔵。iPhoneならそのままワイヤレス充電ができます。Androidスマートフォンの場合はメーカーサイトに詳細の記載がないのですが、一部の機種なら大丈夫そうです。そしてグリップの下部には三脚穴もあるので、長時間の動画撮影や高倍率望遠の手振れ補正対策にもなります。

グリップを装着したところ

カメラとして必要な機能を揃えているグリップ

 グリップのボタン部分には電源ボタン、シャッターボタン、ズームボタン、モードボタンを備えます。このボタン部分だけを取り外してBluetoothリモコンとして使用可能です。また、PGYTECHのカメラアプリを使えばモードボタンのカスタマイズなども可能とのこと。

カメラとして使うのに必要最小限のボタンを搭載

 蛇足ながらグリップの内側には「CCC」マークが入っていました。2025年6月から中国の国内線の飛行機に乗るときはモバイルバッテリーにこのCCCマークが必要になりましたが、3000mAhバッテリーを内蔵しているということで念のため記載があるようです。

中国国内向けにCCCロゴあり

 iPhoneでこのグリップを使うならPGYTECHのカメラアプリの利用もオススメです。多彩なフィルターや撮影アシストツールを搭載、ウォーターマークの付与など標準のカメラアプリ以上のクリエイティブな撮影体験を提供してくれます。

PGYTECHのカメラアプリ

 アプリは無料で使える機能と、課金後に利用できる上級機能があります。無料でもある程度使えるのでインストールしておくといいでしょう。残念ながらAndroid用のアプリはないのですが、ぜひ開発を進めてほしいですね。

課金で制限機能が利用可能になる

筆者紹介───山根康宏


 香港在住の携帯電話研究家。海外(特に中国)のスマートフォンや通信事情に精通。IoT、スマートシティー、MaaS、インダストリアルデザインなど取材の幅は広い。最新機種のみならずジャンク品から100万円のラグジュアリーモデルまであらゆる携帯電話・スマートフォンを購入する収集家でもあり、その数はまもなく1800台に達する。

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