シャオミは9月24日(現地時間)、ドイツ・ミュンヘンで新製品発表会を開催し、「Xiaomi 15T」シリーズやゴールドカラーがゴージャスなウェアラブルデバイス、さらにタブレットのグローバル発表を行なった。
また、自社スマートフォン・タブレットが採用するOSの最新バージョン「HyperOS 3」も公開。一部の製品は日本でもすぐに発売となる予定だ。追って詳細なレビュー記事が掲載される予定である。
Xiaomi 15T ProはSoCがDimensity 9400+
カメラはペリスコ型の5倍望遠が搭載
Xiaomi 15Tシリーズは上位モデルの「Xiaomi 15T Pro」と基本モデル「Xiaomi 15T」の2機種が投入される。いずれも昨年9月に発表された「Xiaomi 14T Pro」と「Xiaomi 14T」の性能を大幅に引き上げたモデルだ。
Xiaomi 15T ProはチップセットにMediaTekの高性能モデル「Dimensity 9400+」を搭載する。ディスプレーは「Tシリーズ」では最大クラスの6.83型と大きくなり、解像度は2772×1280ドット、リフレッシュレートは144Hz、最大輝度は3200ニトとなっている。フロントカメラは3200万画素。
リアカメラはライカ監修で、広角5000万画素、超広角1200万画素は前モデルと同等だが、望遠はペリスコープ式となり5倍となった。10倍のロスレスズームや、20倍でも細部をつぶさず高画質な望遠画像を得ることができる。動画は4K解像度で新たに120fpsの撮影に対応した。
本体フレームはアルミニウム合金を採用、背面をガラスファイバーとすることで軽量かつ高い剛性を両立した。また新開発の「Xiaomi 3D IceLoop」冷却システムによりプロセッサー周辺の熱を効率的に拡散・冷却できる。
本体サイズは77.9×162.7×7.96mm、重量は210g。バッテリーは5500mAhで90Wの急速充電に対応、ワイヤレスでも50W充電に対応する。カラバリはBlack、Gray、Mocha Goldの3色。価格はメモリー12GB、ストレージ256GBのモデルが799ユーロ(約14万円)となっている。
Xiaomi 15TはXiaomi 15T Proとほぼ同等のデザイン仕上げであり、性能を一部引き下げている。ディスプレーサイズは同じだがリフレッシュレートは120Hz、チップセットはMediaTekのDimensity 8400-Ultraが採用されている。
カメラは前モデル「Xiaomi 14T」と変わらず、5000万画素広角、1200万画素超広角、5000万画素2倍望遠となる。物理的なスペックは同等であるが、より自然なポートレート撮影ができる新しい「Master Portrait」、スナップ撮影もワンタッチで本格的に撮影できるLeica Street Modeなど、ソフトウェアの強化が図られている。これら機能は上位モデルのXiaomi 15T Proにも搭載されている。
本体サイズは78.0×163.2×7.50mm、重量は194g。Xiaomi 15T Proと同じアルミ合金フレームを採用し、バッテリーも同じ5500mAhを搭載、急速充電は67Wに対応する。カラバリはBlack、Gray、Rose Goldの3色で、価格は12GB+256GBモデルが649ユーロ(約11万3000円)。
AIやUIを強化し
iOS/macOSとの連携も進んだ「HyperOS 3」
Xiaomi 15Tシリーズは、Android 15をベースにしたシャオミ独自のHyperOS 2を搭載して出荷されるが、10月以降に次世代OSとなるHyperOS 3へのアップデートが予定されている。発表会ではHyperOS 3のいくつかの機能が紹介された。
より強化されたGeminiとの連携や、記事などを自動整理するAI Writing、生成アニメーションによる壁紙、音声のテキスト化や要約、翻訳と言ったAI機能の性能が高められている。
そして、iPhoneのダイナミックアイランドによく似た機能がXiaomi HyperIslandである。HyperIslandはダイナミックアイランドを強化した機能であり、通知の表示からそのアプリを起動。スワイプでアプリのサイズをポップアップの小型ウィンドウや全画面など変更できる。
また他機種連携として、iOSやmacOSとの連携機能も図られた。HyperOS 3デバイスとiOS、macOSデバイスとの間でのファイルの転送やクリップボードを同期。画面のシェアではmacOSデバイスにシャオミスマホの画面やアプリを複数表示したり、シャオミタブレットの画面をmacOSデバイスの拡張ディスプレーとして使える。アップルユーザーならシャオミのスマートフォンやタブレットの購入を検討したくなる機能である。
そして、HyperOS 3にアップデートしたXiaomi 15Tシリーズで使える新しい機能が、Offline Communicationだ。これは携帯キャリアのネットワークやWi-Fiがない状況でも、Xiaomi 15T Proなら1.9km、Xiaomi 15Tなら1.3kmの距離でダイレクトな通話ができる機能だ。詳細な技術説明はなかったが、今後対応するデバイスを増やす予定とのこと。
ゴージャスなゴールドカラーの
ウェアラブルデバイスも登場
Xiaomi 15Tシリーズはどちらのモデルもゴールドをベースにしたカラーなのだが、それに合わせてスマートウォッチやリストバンドにもゴールドカラーのモデルが登場。「Gold Collection」として4製品が展示された。それぞれ簡単に紹介しよう。
「Xiaomi OpenWear Stereo Pro」は新型のオープンイヤーワイヤレスイヤホン。耳を塞がない快適なフィット感と本格的な高音質を両立し、音漏れもより抑えられた。Hi-Res/LDAC/LDHC/SBC/AACの各コーデックに対応し、Harman AudioEFXチューニングも搭載。頭部トラッキング対応の空間オーディオやAI翻訳・録音、HyperOSマルチデバイス連携機能を備えている。
最大再生時間は8.5時間、ケース込で45時間となる。カラーはGraphite Black、Titan Gray、Sand Gold。価格は149.99ユーロ(約2万6000円)。
「Xiaomi Watch S4(41mm)」は、エレガントなデザインのステンレススチール製のスマートウォッチ。41mmのケースサイズで9.5mmと薄い。ディスプレーは1.32型。回転式のクラウンは頂部に本体カラーと同じアクセントカラーを入れており、Sunset Goldモデルはラボ生成された人工ダイヤモンドが埋め込まれている。
最大8日間バッテリーが持続し、150以上のスポーツモードにも対応。リアルタイム心拍・カロリーをスマートフォン動画へ重ねて記録できるスポーツVlog機能も搭載した。OSはHyperOS 3を採用。カラバリはBlack、Mint Green、White、Sunset Goldの4色で、価格はSunset Goldが219ユーロ(約3万8000円)、他の3色が159ユーロ(約2万8000円)。
「Xiaomi Smart Band 10 Glimmer Edition」はすでに販売中のモデルをゴールドカラーに仕上げた高級モデル。バンドは落ち着いたゴールドの輝きを持たせたメタル素材を採用することで、通常モデルにはない重厚感と上質さを演出する。価格は79.99ユーロ(約1万4000円)。
Redmiブランドの新タブレット「Redmi Pad 2 Pro」
Redmi Pad 2 Proは12.1型(2560×1600ドット)のディスプレーを搭載するタブレットだ。チップセットはクアルコムのSnapdragon 7s Gen 4を搭載、メモリーは最大8GB、ストレージは最大256GBを搭載する。オプションとしてRedmi Smart Penに対応し、手書き入力も可能だ。
バッテリーは12000mAhで33W充電に対応、27Wのリバース充電にも対応している。そのほか、Dolby Atmos対応のクアッドスピーカーを搭載し、カメラは800万画素。
本体サイズは279.8×181.7×7.5mm、重量は610g。コスパ重視のRedmiブランド製品ということからか、本体側面にはヘッドフォン端子も備えている。価格は6GB+128GBモデルが299.9ユーロ(約5万2000円)、同じ構成の5Gモデルが379.9ユーロ(約6万6000円)。
キーボードを搭載するカバー「Redmi Pad 2 Pro Keyboard」も販売される。アクセサリーの価格はRedmi Pad 2 Pro Keyboardが99.9ユーロ(約1万7000円)、Redmi Smart Penが69.9ユーロ(約1万2000円)。
日本での発表は26日。日本公式Xアカウントのティザー画像に含まれているXiaomi 15Tシリーズは確実として、他の製品もどれが登場するのか楽しみだ。














































