山根博士の海外モバイル通信

最新スマホをフライング展示、HONORのフラッグシップストアが深センに開業

文●山根康宏 編集●ASCII

2025年10月31日 12時00分

HONORフラッグシップストアに行ってきた

ファーウェイから独立したHONORも専門店オープン

 世界最薄の折りたたみスマートフォンを出すなど、中国メーカーの中でも存在感を高めているHONOR(オナー)。もともとはファーウェイのサブブランドでしたが、2020年に独立。単独メーカーとしての歴史はまだ5年と浅い会社です。そのためか、母国である中国でも大型の店舗はこれまでほぼありませんでした。しかし、9月30日に深センにフラッグシップストアがオープンしました。

2025年9月30日にオープンしたばかり

 深センといえば電脳街で知られる「華強北路」が有名で、スマートフォン各社も店舗を構えています。一方、HONORのフラッグシップストアは深センの南部エリアで、香港から長い陸橋でつながる国境、深セン湾エリアにあります。

 深セン湾から地下鉄で2駅の后海駅に直結している巨大なショッピングモール、深セン湾萬象城・MixCにオープンしたのです。

深セン湾萬象城

 この深セン湾萬象城は、複数の建屋が連なる巨大なショッピングモール。AブロックからDブロックまで、4つのゾーンに分かれています。HONORのフラッグシップストアがあるのはDブロックで、后海駅を通る深セン地下鉄3本のうち、2号線の駅コンコースの改札が直結しています。

深セン地下鉄后海駅、2号線の改札が直結

 開放的な店舗入り口から中を見ると、複数のテーブルにスマートフォンやタブレット、ノートPCなど現行製品が多数展示されています。

ショッピングモール内なので入り口は開放的

発売どころか発表前のモデルがフライング展示!

 訪問したのは10月11日でしたが、翌週、15日に発表予定の最新カメラフォン「Magic8 Pro」もフライングで展示されていました。実は最近、中国では正式発表前に実機展示するメーカーが増えているんです。ただし、発表前なのでスペックや価格の表示はありません。ですが、スタッフは「これが最新モデルですよ」と教えてくれました。

発表前のMagic8 Proが早くも展示

 世界最薄折りたたみ「Magic V5」も触り放題です。なお最薄モデルはカラバリが白の製品なので、日本から「Galaxy Z Fold7」を持って行って比較する場合は、ほかのカラバリモデルと比べないようにしましょう。

Magic V5も自由に触れる

 日本に未上陸のHONORの製品の中でもノートPCはなかなか触れない製品です。薄型モデルなど多数の製品を出しています。またHONORとファーウェイのスマートフォンをPC上でシームレスに接続するデモも実演してくれました。Magic V5なら画面を閉じた状態から開いた状態にしても、PCの画面上に表示したMagic V5の画面も同様にアウト画面とメイン画面が切り替わります。

HONOR ConnectでHONORスマホの画面をPC上に表示

 いろいろ見ていたら「こんにちわ」と、日本語のできるスタッフがやってきました。公式に日本語対応スタッフがいるということではなく、スタッフの中に日本語が話せる人がいるということです。もし店舗を訪れたら日本語のできる人がいますか、と英語や中国語で聞いてみてください。

途中からは日本語スタッフがいろいろと教えてくれた

 そのほか、店内では周辺機器に加え、サードパーティーのIoT製品なども販売されています。

こちらは純正ケースなどの展示

 そして店内奥にはカフェスペースも。テーブルではスマートフォンを買ったお客さんが使い方の説明を受けていました。

店内のカフェ

 2Fはゆったりとしたスペースで、スマートフォンなどここにも製品の展示があるほか、HONORのAI関連のデモも体験できるスペースになっています。

2Fは体験スペース

スマホが免税で買える! 免税の申請もスマホから

 ところで深セン湾萬象城は免税店となっています。そのため、中に入っているこのHONORストアも免税可能。約9%が戻ってきます。15万円のスマートフォンなら約1万ちょっとが割引になるわけですね。免税もスマートフォンで申請ができるなど、スムーズにできます。

免税でスマホが買える

 深セン湾萬象城のそばにはシャオミのフラッグシップストアもあるので、両方を訪れるのがいいですね。深センのスマートフォンの新しい訪問スポット、ぜひ行ってみてください。

深セン湾萬象城の東側にはシャオミのフラッグシップストアもある

筆者紹介───山根康宏


 香港在住の携帯電話研究家。海外(特に中国)のスマートフォンや通信事情に精通。IoT、スマートシティー、MaaS、インダストリアルデザインなど取材の幅は広い。最新機種のみならずジャンク品から100万円のラグジュアリーモデルまであらゆる携帯電話・スマートフォンを購入する収集家でもあり、その数はまもなく1800台に達する。

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