港区の古社で這いつくばって狙う!
ハチワレ猫とリアルタイムトラッキングAF
港区で仕事の打ち合わせをしたのち、少し歩いたところの神社に立ち寄ったのである。台地の斜面に社を構えた古くて伝統のある神社で、伝承によると飛鳥時代創建だそうで、古社好きにはたまらない歴史と立地なのだ。
階段を上って境内にはいると、社務所の近くにハチワレが2匹いた。
ほかに参拝者もいなかったので這いつくばって地面すれすれで狙うと、こっちへ歩いてくるではないか。とっさにリアルタイムトラッキングAFを作動し、タイミングを見ながら撮る。
近づいてきたので、ズームリングを少しずつ広角側に回して構図を調整する。そうしないと、はみ出ちゃうからね。よしよし近づいておいで、と思ったら、這いつくばってる私を無視して横をすり抜けていきやがりました。
猫はレンズ交換の暇を与えない!
F2.8-5.6と高倍率ズームで捉える「望遠と広角の表情の違い」
今回のテーマはレンズ。11月20日にタムロンから発売される「25-200mm F2.8-5.6」という高倍率ズームレンズを一足早くお借りできたので、打ち合わせで外出ついでに散歩しようと思ったら、猫に出会えたのである。ありがたや。
外で出会う猫って、あまり人になれてなさそう、あるいは警戒されてそうと思ったら、遠くからそっと見守りつつ望遠で撮るじゃない。猫がいた、っていきなり近づくのは御法度。脅かしてどうする。
でも、実はその猫が人になれててこっちに興味を持って、いきなり近づいてきたりする。そうなると広角レンズじゃないと撮りようがない。そんなとき、広角から望遠まで撮れる高倍率ズームが活躍するのだ。
このタムロンのレンズ、高倍率な割にF2.8-5.6と明るくてコンパクトで、そこそこ軽量(575g)なので、猫散歩の友にいいのだ。猫はレンズ交換してる暇は与えてくれないからね。
ちょっと遠くから望遠で撮っていたら、とことこと近づいてきたらとっさに広角にズームアウト。同じ場所の同じ猫でも少し離れて望遠、近づいて広角では写りが全然違うのも大事な点だ。
さらに近づいてくれたので、そのまま撫でてやったのが冒頭写真だ。近づきはするけど触られるのはイヤだったみたいで、ちょっと撫でたらすぐ離れちゃいました。すまん。
この神社で見かけたのは5匹。猫用ベッドや猫ハウスも用意されていて、神社の方に聞いたら、神社で飼っているのではなく近所のボランティアの方が世話している地域猫だそうだ。
神社名を出してもいいと言って下さったけど、ここはあえて港区の高級住宅街にある超古い神社ってことでとどめておきます。
それにしても、コンパクトなミラーレス一眼に、コンパクトな高倍率ズームって最強の散歩セットですな。
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筆者紹介─荻窪 圭

老舗のデジタル系フリーライター兼猫カメラマン。今はカメラやスマホ関連が中心で毎月何かしらのデジカメをレビューするかたわら、趣味が高じて自転車の記事や古地図を使った街歩きのガイド、歴史散歩本の執筆も手がける。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『古地図と地形図で楽しむ東京の神社』(光文社 知恵の森文庫)、『東京「多叉路」散歩』(淡交社)、『古地図と地形図で発見! 鎌倉街道伝承を歩く』(山川出版社)など多数。Instagramのアカウントは ogikubokeiで、主にiPhoneで撮った猫写真を上げている。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/






































