万能カメラのキヤノン「EOS R6 Mark III」で猫を撮る
キヤノンのデジタル一眼、EOS Rシリーズの中核モデルといえば「EOS R6」シリーズ。フルサイズセンサー搭載のミドルクラス機で、幅広くいろんなものを撮りたい人……、つまりどんなジャンルの撮影でも過酷すぎない限り対応してくれる、万能カメラだ。その最新モデルが登場したので紹介しよう。
それが「EOS R6 Mark III」だ。前モデルのMark IIが非常に完成度が高いカメラだったが、今回はガチ動画勢に対応する本格的な機能が搭載されたり、画素数が増えたり、AF性能が向上したりしてる。
じゃあせっかくなので、動いてる猫を撮るぞ、ってことでいつもの「保護猫シェルターqueue」へ。
ゆっくり歩いてくる猫を撮ったら迫力あるものに
今日の主役は「明石」。機敏さよりもパワーのボス系猫で、子猫には慕われるけど、嫌いな猫にはとびかかるというチャトラのハチワレ。特に犬猿の仲の猫がいるので(猫に犬猿とはこれいかに)、常にどちらかがケージの中に待避させられているのだが、この日は私が訪れたとき、明石がケージから出してもらうタイミングだったのだ。
ケージから出してもらうと、まずはのっしのっしと歩いてフィールドチェックをはじめる。
のっしのっしという感じでしょ。動いてる猫を確実に捉えるためにシャッタースピードは速めに(1/500~1/1000秒)にし、モニターを開いて猫の目の高さでこっちへ歩いてくるところを。
そして、おもむろに高いところにのぼり、数10cm離れた場所へ飛び移ろうとして……失敗して落ちた。足でもすべらせたか、猫にはあるまじき失態。急なことで撮りそびれました。
パワーはあるけど敏捷性に問題があるという結論に。そうなると、飛ぶ瞬間とか狙いたくなる。でも、同じ失敗は2度としないぜ、とばかりに慎重に慎重に部屋を一周。
飛ぶ瞬間もピタっと撮れる連写性能
最後は高いところから飛び降りるシーンを連写。
飛び降りそうだ、と超高速連写した中から2枚。シャッタースピードを1/1250秒に上げたので飛ぶ瞬間がピタリと止まってくれて、真剣な表情もよくわかる。2025年11月 キヤノン EOS R6 Mark III
人にはなれてるので、常連さんに撫でられて気持ちよさそうにしてるのだった(冒頭写真)。むしろ、かまってもらいたいタイプ。
次の猫はキジトラの「さくら」。使ったのは「RF85mm F2 MACRO IS STM」という中望遠のレンズなのだけど、これがぐぐぐっと近寄って撮れるので、猫のアップもイケるのだ。そのかわり、絞り開放で撮ると被写界深度がめちゃ浅い(ピントの合う範囲が狭い)ので、猫瞳AF使うと、鼻と耳がボケちゃうレベル。
こういうレンズも楽しめるのがデジタル一眼の面白さである。
このキジトラのさくらはシェルターの常連さんが名前を呼ぶと返事する。
そして、気持ちよさそうに撫でられてご満悦。
撫でるのを止めると催促する。
次の瞬間、爪を切られてしまうのだった。1本だけ鋭く伸びてた爪があったらしい。
このさくら、わたしが呼んでも反応しない。まだ常連度が足りないのだな。返事して貰えるように頑張らねば。
というわけで、今回はEOS R6 Mark IIIに24-105mm F4と85mm F2の2本のレンズを使い、動きのあるシーンを中心に2匹の猫を追ってみた。
さすがにこのクラスの最新機種になると、レスポンスも良くて動きをしっかり追ってくれて、撮ってて気持ちがいい。猫撮りガチ勢にオススメしたい。
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筆者紹介─荻窪 圭

老舗のデジタル系フリーライター兼猫カメラマン。今はカメラやスマホ関連が中心で毎月何かしらのデジカメをレビューするかたわら、趣味が高じて自転車の記事や古地図を使った街歩きのガイド、歴史散歩本の執筆も手がける。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『古地図と地形図で楽しむ東京の神社』(光文社 知恵の森文庫)、『東京「多叉路」散歩』(淡交社)、『古地図と地形図で発見! 鎌倉街道伝承を歩く』(山川出版社)など多数。Instagramのアカウントは ogikubokeiで、主にiPhoneで撮った猫写真を上げている。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/







































