山根博士の海外モバイル通信

今度のアストンマーティンスマホは「タイヤ交換」のようなカメラ部のデザイン変更が面白い

文●山根康宏 編集●ASCII

2025年12月03日 12時00分

F1ファンの多い日本でも出すべきなスマホ

 realmeからリコーのGRカメラと協業した高性能カメラスマートフォン「GT8 Pro」が中国で販売中です。realmeのフラッグシップモデルでもあるこの製品は、アストンマーティンのF1チームとのコラボモデルも用意されています。

 realmeとのコラボはこれが2機種目で、前モデルの「GT7」(中国版)、「GT 7」(グローバル版)で初めて登場しました(アストンマーティンのスマホ爆誕! realmeのコラボスマホがカッコ良すぎて欲しい!)。

アストンマーティンとのコラボは2作目となる

 realme GT8 ProのスペックはチップセットがクアルコムのSnapdragon 8 Elite Gen 5、ディスプレーは6.79型(3136×1400ドット、144Hz、7000ニト)とゲーミングにも適した性能を持ちます。バッテリーも7000mAhと大容量で、120Wの有線、50W無線の急速充電にも対応します。

 そして、このアストンマーティンモデルはメモリー16GB、ストレージ1TBと大容量の構成。テーマは2025年のF1モデル「AMR25」をフィーチャーしています。

F1マシンAMR25の世界をスマートフォンで再現

 背面にはF1チーム名「Aston Martin Aramco Formula One Team」の名前も刻まれています。カメラは「RICO GR」コラボで、標準モデルはカメラバンプの下にその文字が入りますが、本モデルの主役はあくまでもアストンマーティン。GRの名前は入っていません。しかし、5000万画素の広角と超広角、2億画素の3倍望遠という高性能なカメラは静止画も動画も最高のシーンを記録できます。

カメラはGRコラボだが、アストンマーティンが主役だ

なんとカメラバンプが好きに交換できる

 realme GT8 Proは、ハードウェア的に面白い機構を搭載しています。それはカメラバンプ部分がモジュール式になっており、ネジを使って取り外して交換できるのです。ネジ分解用のドライバーも付属しますが、なんといっても機械的にパーツを交換するというシステムがメカをいじっているという感覚にさせてくれます。

 しかも製品のプロモーションビデオでは、カメラバンプ交換をあたかもレース場でピットに入り、タイヤを交換するようなイメージで見せてくれるのです。なかなか凝ったビデオなので、中国のrealmeのサイトからぜひ見てみてください。

カメラバンプ交換がタイヤ交換にも見えてくる

 パッケージはカメラバンプ形状に合わせた専用ケースも2種類付属。アストンマーティンF1チームの世界観をそのままスマートフォンに再現しています。毎度ながらこの手のコラボモデルの本気の作り込みは、中国メーカーにとってはもはや当たり前のものになっており、コレクターズアイテムとしてもぜひ入手したいものです。

思わずコレクションしたくなる

 中国での価格は5499元、約12万1000円です。なお「GT8 Pro」は中国でのモデル名で、グローバルでは追って「GT 8 Pro」として登場するかもしれません。中国ではrealmeのスマートフォンはほぼオンラインでしか販売されていないのですが、グローバル版が出てきたら、台湾や東南アジアのrealmeストアで実機を見ることができるようになるかもしれません。

グローバル登場も楽しみ

筆者紹介───山根康宏


 香港在住の携帯電話研究家。海外(特に中国)のスマートフォンや通信事情に精通。IoT、スマートシティー、MaaS、インダストリアルデザインなど取材の幅は広い。最新機種のみならずジャンク品から100万円のラグジュアリーモデルまであらゆる携帯電話・スマートフォンを購入する収集家でもあり、その数はまもなく1800台に達する。

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