新年あけましておめでとうございます。毎年本連載の最初の記事ではその年の格安SIM周りの予想を紹介しているが、2026年は2024年あたりから起こっていた動きが、その延長線上でより目立っていく形になると想像している。
具体的には、多くの人がスマホの新製品を追わなくなり、コスパを求めるユーザーがさらに拡大するという点、そして、3大キャリアとMVNOの正面衝突が起こる可能性についてだ。
2026年はこれまで以上にスマホを買い替えない
新型を追わない人が増えるように
まず、近年目立っているのが、スマートフォンを買い替えない人が増えていること。以前は、新型iPhoneの登場は一般マスコミを巻き込んだ大きなニュースで、最新モデルを持っていることに意味があった。しかし、最近はそうした人がずっと少なくなった印象だ。
2025年はコズミックオレンジのiPhone 17 Proが広告などで積極的に露出されており、筆者の周りにも持っている人が多く、売れているように錯覚してしまうことも多いが、世の中全体で見ればそんなことはない。
さすがにホームボタン付きのiPhoneを使っている人は減ったように思えるが、iPhone 16やiPhone 17、そしてiPhone 16eはそこまで見かけない。
しかし、iPhone 17は発売直後から最初2年間の負担額が1万2000円台でスタート、ドコモは年末には6468円まで下げている。iPhone 15やiPhone 16の発売直後では見られなかった傾向で、従来よりも新製品を追わない状況が進んでいるのではないだろうか。
また、中古機の取り扱いも伸びている。各種調査でも中古スマートフォンの取り扱いは増えており、昔からあるケータイやスマホの中古専門店だけでなく、総合リサイクルショップで積極的に取り扱うケースも増えてきている。
実際のところ、LINEや動画アプリ、ショップの会員証アプリしか使わない人にとっては、新型にしたところで利用体験に大きな変化はない。新製品のメリットを感じないのであれば、価格が上がったiPhoneを買おうとはあまり考えないのではないだろうか。
一般の人にスマホを買い替えしたくなる理由を聞けば、画面割れなどの物理的故障や、理由はともかく「調子が悪い」と思ったときのようだ。しかも、今はiPhoneの価格は高くなっているので、「キャリアショップで最新機種」よりも、中古購入を検討するということが増えているようだ。
3大キャリアもコスパ最重視の人を獲得する時代に
2025年は、実質値上げとなった新料金プラン、既存プランの値上げ、手数料の大幅アップなど、負担増になることが話題になった。そんな値上げの中、ドコモはahamoで積極的な営業活動を行なっており、販売現場で安さを強調している。
ドコモショップで「ahamo WEBお申込みサポート」「ahamo WEBお手続きサポート」を提供し、実質的にahamoはオンライン専用プランではなくなっていたが、さらに昨年12月からスタートの「ahamo乗り換え・新規契約フェア」では、公式で堂々と店頭で加入できるようになってしまった。
一方のauやソフトバンクではコスパ重視の顧客に対し、それぞれUQ mobile/Y!mobileを勧めている。この2社はメインブランドとサブブランドで販売端末や価格が異なっているのに対し、ahamoでは販売機種や価格に違いはなく、メインブランドと同じ条件で入手できる。しかも料金プランそのものも同じ月30GBで比較すると、ahamoはUQ mobileやY!mobileより安い。
サブブランドを含めた3大キャリアの値上げで、MVNOの格安SIMへの回帰があるかと思えば、実際にはドコモがMVNOに負けないくらいの価格攻勢をしているわけだ。
動画の視聴時間とともにデータ量が増えている人が多くなっている今、ahamoの30GBはちょうどよいと言ってもいいサービスで、ドコモのahamo推しはしばらくの間続くと思われる。そして、auはpovo2.0に「サブスクトッピング」という名の実質的な月額プランが登場してしまった。月5GB(1380円)と月30GB(2780円)から選べるが、30GBはahamoの2970円より安い。ただし、ahamoには1回5分までの通話定額が含まれていることを考えると互角だろう。
となると、auはpovo2.0でもauショップや家電量販店の店頭で加入できる“キャンペーン”のようなものを登場させ、ドコモのahamoのようになるのではないか? と筆者は予想している。
一方で、いまだに3大キャリアのメインブランドに留まる人も少なくない。理由はさまざまだろうが、メインブランド以外の不安感やキャリアメールの存在などがあり、こうした層が動くことは考えにくい。



























