MWC Barcelona 2026レポート

ライカスマホに電動キックボード、超スポーツカーまで登場のシャオミ発表会レポ

文●山根康宏 編集● ASCII

2026年03月01日 19時20分

 シャオミはスペイン・バルセロナで開催される「MWC Barcelona 2026」の会期前に、新製品イベントを実施。ライカと協業した新たなハイエンドカメラスマートフォンに加え、サプライズとしてコンセプトカーも登場した。

シャオミ

シャオミが新型スマートフォンを発表

2025年の記録的成功と「人・車・家」エコシステムの世界的躍進

 発表会で最初に登壇したシャオミのPartner & President、ウィリアム・ルー(William Lu)氏は自社の2025年の実績を報告した。2025年は創業15周年であり、売上高は過去最高の550億ドル超を記録した成功の年でもあった。

 さらにFortune Global 500に7年連続でランクインし、Interbrandの「Best Global Brands」では81位のポジションを確保。シャオミは「Human x Car x Home(人・車・家)」という完全なエコシステムを持つ世界唯一の企業であり、スマートフォンで世界シェア3位を5年以上維持、ウェアラブルバンドでは世界1位、タブレットでもトップ5入りを目指すなど、各分野で躍進を続けているという。

シャオミ

シャオミ新製品発表会の会場には大きなロゴが

 2025年には自社開発の3nmプロセスのフラッグシップチップセット「Xiaomi X31」や、AI基盤モデル「Xiaomi MiLM」を立ち上げ、技術的基盤を強化した。また今後5年間で技術研究に240億ユーロ以上を投資する計画であることを発表。これはこれまでの投資額の2倍であり、自社エコシステムのレベルを質をさらなる高める意向を表明した。

 そしてコンシューマーにとっても一番の注目であるスマートフォンカメラでのライカとの提携は、今回の新製品で新たな章に突入。またEVを通して自動車文化へ貢献する姿勢も協調した。

シャオミ

Human x Car x Homeエコシステムを説明するウィリアム・ルー氏

洗練されたデザインとパフォーマンスが融合した「Xiaomi 17」

 最初に発表された製品はフラッグシップラインの基本モデルとなる「Xiaomi 17」だ。シャオミのSenior Product Marketing Manager International Communications、テレンス・シャオ(Terrence Xiao)氏はXiaomi 17を「デザインとバッテリー性能に優れた最新のフラッグシップ」と紹介。6.3型ディスプレーを搭載し、幾何学的な「スーパー・エリプス曲線」を採用、コンパクトなフォルムに視認性と手なじみの良さを両立させた。

シャオミ

まずはXiaomi 17が登場

 バッテリーは高密度な6330mAhの「Xiaomi Surge」を搭載し、24時間の使用後でも40%の残量を維持する。100Wの有線充電に加え、サードパーティ製充電器でも高速充電が可能となるPPS(Programmable Power Supply・プログラマブル電源)にも対応している。

 カメラはライカ共同開発の5000万画素3眼システムを搭載。メインカメラには「Summalux」レンズと「Light Fusion 950」センサーを採用し、真の光学的質感を保持した撮影が可能だ。

 一方でOSは自社エコシステムの中核を担う「HyperOS 3」を採用。ノートPCやIoT機器との連携が強化された。登壇では特にアップル製品との連携も紹介され、Xiaomi 17をMacBookのウェブカメラとして使用したり、PCからノートやギャラリーに直接アクセスが可能なこと、Gemini LiveのサポートによりAIアシスタントを柔軟に利用できる点もアピールされた。

 価格はメモリー12GBとストレージ256GBの構成で999ユーロ(約18万3000円)から。

シャオミ

ライカの5000万画素3眼システム

Xiaomi 17 Ultraでイメージングの頂点を極める

 Ultraの名を冠した高性能モデル「Xiaomi 17 Ultra」は、クラシックなカメラデザインや象徴的なボディーカメラのモデルを投入。スマートフォンカメラの新しい時代を切り開く製品だ。シャオミのSenior Product Marketing Manager International Communications、TJウォルトン(TJ Walton)氏は同社の自信作とも言えるこのモデルを誇らしげに紹介した。

シャオミ

続いてはXiaomi 17 Ultra

 Xiaomi 17 Ultraはボディー形状をフラットとすることで薄型・軽量化を実現。チップセットはクアルコムの「Snapdragon 8 Elite Gen 5」を搭載、ハイパフォーマンスな動作を安定化させるために自然界の構造を模倣した「バイオニック・ベイパーチャンバー」を採用し熱伝導率を従来比で50%向上させた。

 またディスプレーは「Xiaomi Hyper RGB」技術の導入で1.5Kの解像度でありながら従来の2Kを凌ぐ鮮明さと低消費電力を両立している。

シャオミ

薄型軽量ボディーで3色が登場

 そしてカメラは1型の新型センサー「Light Fusion 1050L」を採用。センサー名の最後の「L」の文字は「LOFIC(Lateral Overflow Integration Capacitor)」技術を意味しており、これによりピクセルの光収容能力が6倍以上に向上。圧倒的なダイナミックレンジで夜景の白飛びを抑えたリアルな記録が可能となった。

 また世界初のライカAPO認証を受けた望遠カメラは、レンズが動く機械式光学ズームを搭載。3.2倍から4.3倍の全域でデジタルズームを使用せず、2億画素解像度を最大限に活かした高解像度な撮影を可能にする。

シャオミ

カメラ性能は大幅にアップ

 価格は16GB+512GBの組み合わせで1499ユーロ(約27万5000円)。合わせてグリップの脱着が可能でカメラ風に使えるキット「Xiaomi 17 Ultra Photography Kit Pro」が199.99ユーロ(約3万6000円)、スナップオンで手軽にカメラ風の操作が楽しめる「Xiaomi 17 Ultra Photography Kit」が99.99ユーロ(約1万8000円)で販売される。

シャオミ

カメラキットは2種類登場

 スマートフォン以外にはタブレット新製品「Xiaomi Pad 8」シリーズも発表。Proモデルは厚さ5mm、重さ485gと極薄軽量ながら、9200mAhの大容量電池を搭載する。11.2インチの3.2Kディスプレイは紙のようなマットガラス版も提供。Snapdragon 8 Elite、HyperOS 3により、PC級の生産性を実現している。

 さらにAI機能も強化され、新型スタイラス「Focus Pen Pro」にも対応。価格はProモデルが599.9ユーロ(約11万円)から、無印のモデルが449.9ユーロ(8万2000円)からとなる。

シャオミ

ビジネスツールにもなるXiaomi Pad 8シリーズ

ライカのスマホ「Leica Leitzphone powered by Xiaomi」登場

 シャオミのグローバル向けフラッグシップカメラフォンは、今回の新製品同様これまで「無印」「Ultra」という2製品が発表されてきた。しかし今回はさらに上のモデルが登場。写真家の視点で再定義された、撮影の本質を追求するデバイスとして「Leica Leitzphone powered by Xiaomi」がデビューを飾った。

シャオミ

シャオミとライカ協業の集大成から生まれたLeica Leitzphone powered by Xiaomi

 ライカのCEO、マティアス・ハルシュ氏はLeica Leitzphone powered by Xiaomiが写真哲学を具現化し、ライカの「本質への集中(Das Wesentliche)」という哲学を反映した製品であると説明。これは単なるスマートフォンを超え、写真家の視点で作られた革新的なイメージングツールである。シャオミの最新技術とライカの光学・色彩設計を融合させ、意図や意味を大切にする人々に向けた、ミニマルなデザインと卓越した職人技が凝縮されている。

シャオミ

ライカの哲学を具象化した

 背面カメラの円形ベゼルの周囲は機械的に回転させられる「メカニカル・カメラリング」を搭載。ズームや露出、ISO、シャッタースピードを、プロ用カメラのように直感的な操作で制御できる。UIもライカ独自のクリーンな設計で、伝説的なレンズのデザインを再現する「エッセンシャル・モード」を搭載。さらにライカの名機「M9」「M3」の写りを楽しめるシミュレーションモードも利用できる。価格は16GB+1TBの構成で1999ユーロ(約36万6000円)。

シャオミ

プロフェッショナルなカメラ体験を提供

次世代の移動とウェアラブル体験にもこだわるシャオミ

 IoT製品はシャオミのSenior Product Marketing Manager International Communicationsのジェニファー・ジェン(Jennifer Zheng)氏からまとめて発表された。

 「Xiaomi Electric Scooter 6 Ultra」は移動の自由を拡張する電動キックボード。全地形対応で、12インチの大径タイヤと前後スイングアーム・サスペンションを搭載。段差や未舗装路でも抜群の安定性を発揮する。1200Wのピーク電力により登坂能力も強化され、航続距離は75kmに達する。ディスクブレーキの改良により制動距離も17%短縮し、安全性能を「Ultra」基準に引き上げている。価格は799.99ユーロ(約14万7000円)からである。

シャオミ

モビリティーに革新を与えるXiaomi Electric Scooter 6 Ultra

 「Xiaomi Watch 5」はWear OSとGeminiを搭載、世界で初めて「EMG神経電気センサー」を採用し、指のタップなど筋肉の信号を検知してジェスチャー操作が可能だ。価格は299.99ユーロ(約5万5000円)から。

 厚さ6mmで5000mAhの「極薄マグネット・パワーバンク」はすでに日本でも発売中の製品で、59.99ユーロ(約1万1000円)から。さらにGoogleとApple両方の「探す」ネットワークに対応した重量10gの「Xiaomi Tag」は14.9ユーロ(約2700円)、ノイズキャンセリング性能を強化した「Redmi Buds 5 Pro」は69.9ユーロ(約1万3000円)となる。

シャオミ

Gemini搭載のスマートウォッチ、Xiaomi Watch 5

未来のハイパーカーをサプライズ発表

 発表会の最後に「ONE MORE THING…」として紹介されたのがコンセプトカーだ。Xiaomi EVのHead of Designであるテンユアン・リー(Tianyuan Li)氏は、空力と美を融合させた未来のハイパーカーを、テック企業ならではの視点で再定義したと説明する。

 「グランツーリスモ」シリーズ内で、各自動車メーカーがゲーム専用の理想的なGTコンセプトカーをデザインする「Vision Gran Turismo」向けに、「Xiaomi Vision Gran Turismo」が発表された。

シャオミ

Xiaomi Vision Gran Turismo、実機はMWC会場でも展示されるようだ

 Xiaomi Vision Gran Turismoは空力効率を極限まで追求し、空気抵抗係数0.29と強力なダウンフォースを両立している。ホイールには回転による空気抵抗を抑える特殊な磁気システムを採用。また、リアには「アクティブ・ウェーブ・コントロール」システムを搭載し、空気の流れをアクティブに制御する革新的な設計となっている。

 インテリジェントな走行体験とエコシステム インテリアは「ソファーでレースをする」ような快適さと知性をテーマに設計され、AIアシスタント「Xiaomi House」がドライバーをサポートする。

シャオミ

空力と美を融合したデザイン

 HyperOSが走行モードに合わせて直感的な情報を提供し、物理的なコントロールとデジタル情報が融合した独自の操作体験を実現した。また、車単体ではなく「人・車・家」エコシステムの一部として、個人のデバイスとシームレスに統合される仕組みだ。

次世代エコシステムを再定義

 今回の発表会は、スマートフォンにおけるライカとの提携深化、最新AIoT製品、そして未来のハイパーカーを披露し、その圧倒的な技術力を世界に示した。独自の「人・車・家」エコシステムを基盤に、光学技術とAIの融合でモバイル体験を再定義した本イベントは、シャオミがIT業界の中核プレイヤーとして存在感を一段と強めたことを印象づけた。

シャオミ

今回発表されたすべての新製品


■関連サイト

mobileASCII.jp TOPページへ

mobile ASCII

Access Rankingアクセスランキング