iPhone 17eにMacBook Neo! 2026年春もアップルから新製品発表続々

【iPhone 17eレビュー】見事に10万円を切った「上質入門機」 (2/2)

文●山本 敦 編集●ASCII

2026年03月09日 23時00分

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A19チップやカメラの実力は?

 iPhone 17eはスタンダードモデルでありながら、第2世代の3nmプロセスで製造された最新のAppleシリコン「A19チップ」を搭載しています。iPhone 17と同クラスのチップですが、GPUコアが1つ少ない4コア構成です。

 A19チップのアーキテクチャには、GPUコア内のAI専用演算回路となる「Neural Accelerator」を組み込んでいます。iPhone 17との共通点であり、iPhone 16eから進化したポイントになります。Apple Intelligenceに含まれる「ビジュアルインテリジェンス」などAI処理がサクサクと動きます。

 筆者はふだんあまりiPhoneでハイエンドなゲームをプレイしていませんが、今回はApple Arcadeの「オーシャンホーン3」を約1時間ほど続けてプレイしてみました。高精細な映像がコマ落ちしたり動作が不安定になったりすることはありませんでした。

 ただ、30分を超えてプレイすると本体がほんのり熱を帯びてきました。バッテリーの減り方も、ウェブブラウジングや連続して動画を視聴している時に比べて早くなります。

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Apple Arcadeで配信が始まった「オーシャンホーン3」。グラフィックスにこだわるゲームを長時間プレイするとiPhone 17eは電池の減りも早くなります

 メインカメラはイメージセンサーの最大解像度はiPhone 16eと同じ48MP。センサー中央の約1200万画素を切り出すことで、画質劣化を抑えた光学品質の2倍ズーム撮影に対応しています。さらにAppleのコンピュテーショナルフォトグラフィ処理を組み合わせることで、ディテールの再現性やノイズ低減を高めています。

 A19チップの高い処理能力により、撮影後に「写真」アプリからフォーカスと被写界深度を調整して、被写体を選びながらボケ味を選択できる機能がiPhone 17eにも加わりました。

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前後に距離のある被写体を同じフレームに収めて、あとで「写真」アプリからフォーカスを合わせたい被写体を選べます

 フロント側には12MP TrueDepthカメラを搭載しています。ほかのiPhone 17ファミリーが搭載する「センターフレームフロントカメラ」の機能が本機には搭載されていません。筆者はiPhone Airでセンターフレームフロントカメラをわりとよく使うので、iPhone 17eを試しながら、この機能を搭載しないiPhoneに今から後戻りがしづらく感じました。

 ビデオの撮影も最大4K/60p画質と、サウンドは空間オーディオとステレオ収録の両方に対応し、風切り音の低減などサポート機能も搭載しています。空間オーディオで収録したビデオは、撮影後に写真アプリから「オーディオミックス」を選択することで音声のバランスを調整できます。例えば、映っている人物の声にフォーカスする「インフレーム」や、背景ノイズを抑えてオンマイク録音のように声を明瞭にする「スタジオ」など、AIによる後処理をかけることが可能です。

 iPhone 17eのカメラは、写真やビデオで日常のシーンを気軽に記録する用途に適しています。一方で、iPhoneのカメラをよりクリエイティブに活用したい場合は、やはりiPhone 17 Proシリーズがオススメです。

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iPhone 17eはステレオスピーカーを内蔵。iPhone Airはモノラル仕様のスピーカーなので、Airよりもサウンドが立体的です

注意したい「上位モデルにあり、eにはないもの」

 ディスプレイは6.1型の有機ELパネルを採用するSuper Retina XDRディスプレイです。上位モデルであるiPhone 17の6.3型よりわずかに小さく、片手での操作性に優れています。iPhone 17ファミリーの中では本機が最もコンパクトなiPhoneです。

 最大120Hzの可変リフレッシュレート表示に対応するProMotionテクノロジーは、画面スクロール時のチラつきを抑えて、滑らかな表示を実現します。この機能と常時表示ディスプレイは、一度使い慣れると「ある方が便利」に感じる機能です。

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iPhone 17eは10万円を切るスマホなのに、Super Retina XDRディスプレイは自然な発色と精細感のバランスが魅力的

 iPhone 17eはスタンダードモデルとして、可能な限り完成度の高いディスプレイを搭載したと言えます。表示の心地よさについては、店頭で実機に触れながら、iPhone 17と念入りに比べてみるべきです。

 iPhone 17eはアップルの独自設計による第2世代のセルラーモデムである「C1X」チップを搭載しています。iPhone 16eに搭載されていたC1と比較して、最大2倍のダウンロード・アップロード速度を実現しています。そして、C1Xチップは駆動時の消費電力をC1チップ比で約30%削減しているので、A19等によるパフォーマンスの向上を図りながら、iPhone 16eと同等の「1日中使えるバッテリー」の性能達成にも貢献しています。

 実際、負荷の高いゲームを長時間プレイしなければ、普通の使い方の範疇でバッテリーのスタミナは優秀でした。

 一方、iPhone 17eはiPhone 16eと同様に、アップルの超広帯域無線(UWB)に対応していないため、高精度な位置検出は使えません。iPhoneで音楽を再生しながら、HomePodに再生中の音楽を引き継ぐハンドオフが連携しなかったり、いくつかの関連する不便があります。

 さらにiPhone 17eはThreadネットワークも対応していませんが、HomePodシリーズやApple TV 4Kをホームハブとして利用すれば、Matter対応スマートホーム機器との連携に困ることはありません。

 デジタル端子はUSB-Cですが、規格がiPhone Airと同様にUSB 2止まりです。映像出力(DP Alt Mode)に対応していないため、たとえば筆者が使っているXREAL 1Sのような、有線接続で使うスマートグラスなど外部ディスプレイへの出力ができないことは憶えておくべきです。

 iPhone 17eは、10万円以下で最新のA19チップとApple Intelligenceによる先進体験がかなうiPhoneです。5Gが普及する以前のiPhone 11、あるいは第2世代iPhone SEをまだ使っている方は、iPhone 17eに乗り換えれば、多くのことに快適さを実感すると思います。

 ただし、スマホに多彩なカメラ機能を求める方は、iPhone 17 ProシリーズやiPhone 17を比較対象にして、慎重に選ぶべきでしょう。

筆者紹介――山本 敦
 オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はITからオーディオ・ビジュアルまで、スマート・エレクトロニクスに精通する。ヘッドホン、イヤホンは毎年300機を超える新製品を体験する。国内外のスタートアップによる製品、サービスの取材、インタビューなども数多く手がける。

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