ドローンのDJI製スマホスタビライザーでプロっぽいブレない動画を撮影するワザ

文●柳谷智宣

2018年05月05日 10時00分

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 スマホで動画を撮影すると、手ぶれにより映像が落ち着かなくなる。普段はそれが普通なので気にしない人も多いが、ちょっと気合いを入れた動画を撮影する際には困ってしまう。しかし、そのために業務用のビデオカメラをレンタルしたりする必要はない。スマホスタビライザーがあれば、ワンランク上の動画を手軽に撮影できるのだ。今回は、スマホスタビライザーでプロっぽいぶれない動画を撮影するワザを紹介しよう。

思い出の動画はスマホスタビライザーで綺麗に撮っておきたい!

ドローンで培った技術を活かした
スマホスタビライザー

 テレビの食べ歩き番組などを見ていると、カメラマンも一緒に歩いているのにほとんど映像がぶれないのに驚く。これは、スタビライザーという機器を利用しているため。近年、スマホをセットするための製品は多数登場しており、手軽に楽しめるようになっている。今どきのスマホであれば、映像のクオリティーは相当なもの。手ぶれが素人っぽさを増幅させているだけなのだ。

 今回紹介するのは、2018年1月下旬に発売された「Osmo Mobile 2」というスマホスタビライザーだ。世界最大のドローンメーカーであるDJI製で、2016年9月に発売された「Osmo Mobile」の後継モデル。3軸ジンバルを搭載し、3方向の手ぶれを電気的に補正してくれる。

 「Osmo Mobile 2」の同梱品は、本体と充電ケーブルだけと潔い。ACアダプターさえない。サイズはW72×D113×H295mm、重量は485g。電気式なのでバッテリーを搭載しており、容量は2600mAh。駆動時間は約15時間となっている。10W電源を利用すれば、充電は2.5時間で済む。

 本体色はグレーで、とてもしっかりと作られており高級感もある。これで実売価格は1万8660円(税込)となる。ちなみに、初代は3万4992円(税込)で発売されているので、大幅なプライスダウンがうれしい。

「Osmo Mobile 2」のウェブサイト
「Osmo Mobile 2」を開梱したところ
「Osmo Mobile 2」本体。高級感のある作りになっている
手元には電源と録画ボタンに加えアナログスティックが配置
左側面にはズームボタンがある
右側面には充電用のmicroUSB端子を備える
背面にはカバー付きのUSB端子を搭載。スマホを充電するための端子だ
底面には、三脚を取り付けられる穴が開いている

 スマホは縦横どちらでも取り付けられる。対応しているスマートフォンの幅は58.6~85mm、厚さは8.9mmまで、最大搭載重量は202gまでとなっている。iPhone 8 Plusでも余裕で取り付けできる。ホルダーのバネは強めで、ずれるような心配はない。

 「Osmo Mobile 2」は15時間駆動するが、撮影しているスマホはそうはいかない。画面を明るくして撮影していると、がんがんバッテリーが減っていく。そこで活躍するのが「Osmo Mobile 2」のバッテリーからスマホを充電する機能。本体裏にあるUSB端子から給電できるのだ。ただし、縦位置の場合は問題ないのだが、横位置の場合は底面が本体に付いているので普通のケーブルは装着できない。そこでオススメなのが、L字端子の充電ケーブル。本体との間に挟む感じで装着でき、充電しながらの撮影が可能になる。

 また、縦位置で装着したときに、本体のアームが映り込んでしまうのも気になった。端末のサイズが問題かと思ったら、他のスマホでも映り込んでしまう。上向きに画面を向け続けているならいいのだが、正面以下では本体が入ってしまうのだ。自撮りなら問題ないので、フロントカメラを利用する時に利用するといいだろう。実際、製品サイトやプロモーションビデオでも、縦位置で使っているときは必ず自撮りモードだった。

背面のねじで縦横を切り替えられる
スマホを縦に装着したところ。下にフレームが映り込んでいるのがわかる。端末はiPhone 7 Plus
スマホを横に装着したところ
横位置で充電が必要なら、L字ケーブルを利用する

最初の調整に手間取るが操作は難しくない

 スマホをセットしたら、最初にバランスの調整を行なう。手を放しても、スマホが水平の状態を保つように手動で位置を調整するのだ。調整したらねじを締めて固定すれば準備完了。ここを適当にしてしまうと、うまく撮影できないので注意したい。初回、どうしてもキレイに調整できず、使い方が間違っているのかと試行錯誤したのだが、慣れれば30秒もかからずに済ませられるようになる。

 スマホにインストールした「DJI GO」アプリを起動し、アカウントを作成しておこう。アプリは150MB以上あるので、あらかじめWi-Fiのある環境で準備しておきたい。電話番号もしくはメールアドレスとパスワードを入力し、認証コードを入力すればサインインできる。機体選択のプルダウンメニューから「OSMO Mobile 2」を選択肢、「カメラ」をクリック。Bluetoothをオンにした状態で、本体の電源ボタンを1.5秒間押して電源を入れよう。ファームウェアが更新されている場合は、指示に従ってアップデートすればいい。


DJI GO(iOS版)
DJI GO(Android版)


作者:DJI
価格:無料


※アイコンの横の文字をクリックで、ダウンロードサイトにアクセスします。

撮影現場でセットアップできないこともあるので、あらかじめ準備しておこう
写真やGPSとの連携をオンにする
DJIアカウントを作成する
プロフィールを設定して「OK」をタップする
「OSMO Mobile 2」を選択する
Bluetoothが必要なので、オンにする
ファームウェアが更新されている場合は、指示に従って操作する

手ぶれが抑えられるだけでスムーズな動画になる

 アプリを起動し「接続します」をタップして「OSMO Mobile 2」に接続したら準備完了。本体には4つしかボタンがないので、操作は難しくない。電源が入った状態で、電源ボタンを軽く1度押すと、ジンバルのオンオフを切り替えられる。2回軽く押すとスマホがセンター位置に戻り、3回押すとインカメラとメインカメラを切り替えられる。

 また、アナログスティックを左右に動かすと、ジンバルのパン軸が左右に動き、上下に動かすとチルト軸が上下に動く。録画ボタンを押すと、動画モードなら録画がスタートし、静止画モードならシャッターが切れる。静止画モードでボタンを長押しすれば、バーストショット撮影になる。そして、左側面のズームスライダーでズームが行なえる。

 基本的に片手で操作できるのだが、普通に持っているポジションからズームスライダーを親指で動かすのは難しかった。面倒なら、両手を使う方が早いかもしれない。

 ジンバルが効いていると少々本体が動いても、ぶれを吸収してくれるので映像が揺れなくなる。歩いて撮影した動画も、カメラが固定されているように感じる。ただこれだけで、被写体にかかわらず、プロっぽく感じてしまう。

「DJI GO」アプリを起動し、本体に接続する
アプリ上の赤い丸ボタンもしくは本体の録画ボタンを押せば撮影スタート
手がぶれてもスマホはそれほど動かない
少々の風でも、スマホが動いてしまうようなことはない

 試しに、階段を降りたり、テトラポッドの上を歩いた動画を撮影してみた。iPhoneを手持ちで撮影した動画は想像通り、体の動きに合わせてぶれている。テトラポッドの上を歩いている動画は動きが激しく、見ているだけで酔っ払ってしまいそうだ。

 同じ場所で撮影した「OSMO Mobile 2」の動画だと、なめらかになっている。わざとぶれるようにしているのに、それほど気にならないのだ。車や船上など、例え手ぶれに気をつけても乗り物そのものが動くような場合でも、安定した動画を撮れるのもすごい。


スマホカメラ撮影で階段を降りてみた


スマホカメラ撮影でテトラポッドの上を歩いてみた


「OSMO Mobile 2」撮影で階段を降りてみた


「OSMO Mobile 2」撮影でテトラポッドの上を歩いてみた

船上にて「OSMO Mobile 2」を使って撮影してみた


船は上下しているのに、映像はぴったりと水平を保っている

超手軽に作品に仕上げて友達と共有できる

 撮影した動画は「DJI GO」アプリで手軽に編集し、共有できる。タイトルを入れたりBGMを入れたり、映像にエフェクトをかけたりと、なかなか本格的。イベントや旅行で撮った動画をサクッと仕上げて、帰宅途中に送ってあげれば喜んでもらえること間違いなしだ。

 この犬の散歩動画も、引っ張られながら早歩きしているのにほとんど上下のぶれなくスムーズに動いている。スタビライザーの威力、恐るべしといったところだ。

「ムービーを作成」をタップすると動画編集モードが開く
タイトルを付けられる
映像のエフェクトもたくさん用意されている
BGMを選択する。「+」から端末内の楽曲を指定することも可能
完成した動画を共有できる


撮影から動画の作成まで5分以内で終わらせた作品。壮大な感じに仕上がっている

 今回、色々なところで撮影していて困ったのが、ちょっと他のことをしたいときに「OSMO Mobile 2」をどうするかという点。電源が入っている状態で下に置いてしまうと、動作がおかしくなり、再起動が必要になる。それに、地面に置くのは、本体もスマホも傷ついてしまうかもしれない。そこで「OSMO Mobile 2」を購入するなら、一緒に「Osmo Mobile 2 Base」も購入しておきたい。1300円(税込)だが、気軽に本体を置いて両手で別の作業ができるのはありがたい。

「Osmo Mobile 2 Base」があれば、気軽に本体を縦置きしておける

 スマホスタビライザーは動画を撮ることが多いなら、イチオシのガジェット。手ぶれしないだけで、いつもの動画がまったく異なる印象に仕上がる。ブログに動画をアップしたり、イベントの記念ムービーを作る時などは、ぜひ活用したいところ。「OSMO Mobile 2」なら、高機能なうえに価格も手ごろなのでオススメだ。

筆者紹介─柳谷智宣

著者近影 柳谷智宣

1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。パソコンやIT関連の媒体で、特集や連載、単行本を多数手がける。PC歴は四半世紀を超え、デビューはX1C(シャープ)から。メインPCは自作、スマホはiPhone+Xperia、ノートはSurface Pro3とMacbook Air。著書に「銀座のバーがウイスキーを70円で売れるワケ」(日経BP社)、「Twitter Perfect GuideBook」(ソーテック社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)など。筋金入りのバーホッパーで夜ごとバーをハシゴしている。好きが高じて、「原価BAR」を共同経営。現在、五反田・赤坂見附・銀座で営業中。


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