自撮り女子にはおなじみのアプリ「ビューティープラス」をリリースするMeitu(メイトゥ。中国語表記:美図)。
そのMeituがリリースした「美図M8sセーラームーンモデル」を前回レビューしたが、今回はMeituの自撮りカメラ機能、つまりインカメラと自動修正の実力について検証する。
ただ普段自撮りをしない筆者がウンチクをたれても説得力がないし見栄えも悪い。そこで自撮りにはうるさい女子に試してもらうことにした。
美図M8sのウリであるカメラ機能
自社アプリでいろいろ遊べる
女子の登場の前に、まずはスペック的なところから紹介する。前回の記事との重複となるが、カメラのスペックは、インカメラがソニー製1200万画素とサムスン製500万画素のデュアルレンズ、アウトカメラがソニー製の2100万画素となっている。
アウトカメラにフラッシュ2個、インカメラには定常光ライト内蔵し、センサーはソニー製の「IMX 230」を採用している。日本に進出したOPPOの「R11」などと比べると、スペック的には非力に見えるが実際はどうだろうか。
一方美図M8sには、美図製の「ビューティープラス」ではなく同社製の「美図秀秀」がプリインストールされている。
世界版(ビューティープラス)と中国版(美図秀秀)のネーミングだけの違いに見えそうだが、実は同一ではない。
ビューティープラスは、肌修正と画像の風合いを変更するフィルター機能のみを内包する。一方で美図秀秀は上記機能に加えて、プリクラフレームのようなデコレーション機能が多数あり、文字入れや書き込み、さらに複数写真を組み合わせたコラージュなども楽しめる。
また、ビューティープラスでは100円程度課金しないと開放されない一部機能が、美図秀秀では無料で使える。つまりビューティプラスの元ネタである美図秀秀のほうが機能が豊富であり、それが最初からプリインストールされているのが美図製のスマホであるわけだ。
美図M8sのホーム画面には、日本語で「スタジオカメラ」「夜景カメラ」なる機能のアイコンがある。スタジオカメラは、被写体の立体を検出して加工するもの。夜景カメラは撮影後サーバーにアップしてノイズリダクションなどの処理を行なうようだ。
スマートフォン上では違いがわからなかったが、PC上で拡大表示すると違いが一目瞭然なほど驚きのクオリティーとなる。
また、夜景に強いということで、ライブ会場での撮影にも使用してみた。
被写体は、大阪日本橋を中心に活躍するアイドルシンガーのほんだみひろさん(https://twitter.com/mihiro_honnda)。
スマートフォンの「HTC 10」との性能比較を行なってみた。
夜景に特化したカメラ機能だけあって、ノイズは少ないように感じられる。しかし、動体撮影はAEロック機能のあるHTCが一枚上手だった。
本機をライブ撮影に使用したい場合は、振付の少ない、バラード曲などで活用するのがよさそうだ。
標準カメラアプリ内には「早送り動画」「スローモーション動画」「動画」「静止画」「ムービー(映画人物風)」「正方形」「パノラマ」などの機能があるが、なかでも「ムービーモード」機能は突出して素晴らしい。
インカメラのみで使える機能であり、背景のボカシ度合いを%で設定できる。ワイドで撮影できるのが特徴で、4:3や16:9など従来のアスペクト比やインスタによって広まった正方形写真に続く、新たなフォーマットになる魅力を秘めていると十分に言える。これものちほど自撮り女子による作例で紹介していこう。