松村太郎の「ケータイが語る、ミクロな魅力」

「ケータイで初音ミク」の先にはさらに世界がある (2/4)

文●松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

2009年04月18日 21時00分

初音ミクの声はサーバー上で合成される
それをダウンロードして楽しむ

 ケータイ向けNetVOCALOIDを活用したサービスの技術的なサポートをしているのが、音楽の老舗メーカーであるヤマハ株式会 サウンドテクノロジー開発センターのY2プロジェクトである。今回は木村義一氏と大島 治氏にお話をうかがった。

ヤマハ 木村氏

 「着メロの頃は16和音くらいまでは自分でケータイに入力してメロディーを作っていましたが、(サウンド機能の高性能化により)段々難しくなりました。着うたになると、CDで流れている音源がそのままケータイに入るようになりました。ケータイで奏でる自作の音楽も、着うたのクオリティで編集できるようにならないか。というアイデアから、ケータイでボーカロイドを活用するサービスに結びつきました」(木村氏)

 初音ミクもがくっぽいども、NetVOCALOIDのエンジンが丸ごとサーバーに入っており、ケータイからは文字を入力してメロディ、イントネーションのパターンを指定するだけで、着うたファイルとして合成され、非常に簡単に作ることができる。

 レスポンスも早く、30秒ほどの曲でも約10秒で合成が終わり、すぐにダウンロードして結果を聞くことができる。ケータイという限られたインターフェイスで、誰でも使えるシンプルなサービスに仕上がっている。

 「まずはサイトを使っていただいて、どんなことができるか理解してもらうところから始まります。その上で投稿などが増えていき、人気コンテンツを生み出せる場になってくれればと期待しています」(木村氏)

がくっぽいどで着ボイスをダウンロード

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