じぶん銀行とセブン銀行は3月27日から、スマートフォンのみでATM入出金できるサービス「スマホATM」の提供を開始する。スマホATMは全国2万3000台以上のセブン銀行ATMで利用でき、iPhoneおよびAndroidスマホに対応。じぶん銀行アプリで入出金額を入力後、ATMに表示されたQRコードを読み取って入出金操作、登録手続きなどは不要だ。
スマホATM発表会にはセブン銀行代表取締役社長の二子石 謙輔氏が登壇。スマホATMの概要を説明するとともに「ATMもいよいよスマホの時代」と語った。続いて登壇したじぶん銀行代表取締役社長の鶴我 明憲氏は「ふくらみがちなサイフからカードが1枚減る」とコメント。
スマホATMはじぶん銀行スマートフォンアプリを起動して利用する。アプリ起動時にパスワード(Touch ID利用可能)を入力後、スマホATMメニューを選択して取引金額を入力する。なお、アプリはスマホの位置情報を利用して近くのセブン銀行ATMの場所を表示可能だ。
ATM側で「スマートフォン出金・入金」メニューをタッチ選択するとQRコードが画面に表示されるので、アプリで撮影して送信するとアプリに企業名番号が表示される。表示された企業番号(じぶん銀行は8333)をATMで入力後、口座暗証番号を入力すると入出金となる。
続いて、じぶん銀行IT戦略部長の中村 力氏とセブン銀行業務推進部次長の池田 憲彦氏スマホATMのデモと説明を行なった。中村氏は「ユーザーによって使える、使えないということがないようにiOSとAndroid両対応にして、スマホカメラなどレガシーな機能でATM取引を実現した」とコメント。池田氏は「いろいろな方法を検討したが、BluetoothやNFCはオフにしている方も多い。QRコード認証に使うスマホのカメラはみんな使っているし、ATMの改修も不要。すぐに幅広く使える」と語った。
トークセッションには開発担当の中村氏と池田氏に加えて、ペイメントジャーナリストの本田 元氏とタレントの池澤 あやかさんが登壇。本田氏は日本でのキャッシュ比率が高いことを示しつつ「50年ぶりの進化ではないか。世の中がどんどん変わってもカードだけが続いていたが、ようやくカードがなくなった」と語った。池澤さんはサイフを紛失した経験を語りつつ「スマホを紛失しても、新しいスマホにアプリを入れればすぐにスマホATMでお金が下ろせる。カードはシステムとしてのアップデートが大変。スマホATMはアプリ側のアップデートで済むのですごいスピードで進化する可能性がある」とコメントした。
スマホATMサービス開始を記念して、利用者もれなく全員にセブンプレミアムのカリカリコーン コンソメ味かチーズ味いずれかひとつの無料クーポンをプレゼントするキャンペーンを開催。25歳以下で4月以降に口座開設したユーザー限定で、各月に商品と引き替え可能な無料クーポンプレゼントも実施する。