●ID・パスワード地獄に終止符を
「アップルデバイス以外からのログインはどうするのか」という不安もあるのは事実だ。AndroidやPCのブラウザではApple IDを手入力する必要がありそうだ。もちろん、アプリやウェブサービス側もSign in with Appleに対応しなければならない。
ただ、アプリやウェブサービス側もSign in with Appleを導入すれば、余計な個人情報を抱え込まなくてもいいというメリットもある。サービスによっては、ユーザーがパスワードが分からなくなったときのため、仕方なく個人情報を保有しているケースもある。そうした個人情報の管理にもコストが発生していることを考えると、Sign in with Appleを導入した方が身軽で良いと思う開発者も多いはずだ。
もちろん、逆に個人情報を得たいからこそ、アプリやサービスを提供しているという事業者もいることだろう。
いずれにしても、不正アクセスの事件が起こるたびに、パスワードの管理に頭を悩ますのにはもうウンザリだ。アップルにはSign in with Appleを世界に広めてもらい、「ID・パスワード地獄」に終止符を打ってもらいたいものだ。