Xperia温故知新! 波瀾万丈な歴史を紐解く

「Xperia P」はフローティングプリズムデザインが独特の美しさ!

文●君国泰将 編集● ASCII

2020年03月31日 10時00分

 日本でAndroidスマホといったらXperia! というくらい、スマートフォンのブランドとして認知されている「Xperia」。常に最新の技術とスマホのトレンドを取り入れて業界の最先端を走るXperiaシリーズですが、その歴史は決して順風満帆ではありませんでした。これからのXperia、ひいてはスマートフォンの来し方行く末を、ソニー大好きライターの君国氏に写真とともに紐解いてもらう連載です(Xperia 1以降は番外編としてグローバルモデルを紹介しています)。

新世代Xperia3兄弟の次男
「Xperia P」

 国内では発売されなかったグローバルモデルのXperiaを紹介する連載も第10回。今回は、2012年に登場した「Xperia P」を紹介します。

 「Xperia NXT series」として、Xperia Pのほかにフラッグシップモデルの「Xperia S(国内向けモデルとしてはXperia NX)」や小型軽量の「Xperia U」とともに3モデルが投入されました。コードネームはNypon、モデル番号は「LT22i」です。

 本体のボディーデザインは、同シリーズ3モデル共通となるフローティングプリズムを採用。ディスプレー部分と、その下の部分がクリアパーツにより浮いたようなデザインとなり、ルミネーションが発光するギミックを持っています。フローティングプリズムにアンテナやセンサーを備え、かつタッチ操作にも反応するのは「Xperia P」のみでした。

 ディスプレーは4型(540×960ドット)のマルチタッチに対応した液晶パネルを採用。スペックはSoCにST-Ericsson製「NovaThor U8500」(1GHz、デュアルコアプロセッサー)、メモリーは1GB、内蔵ストレージは16GB。外部ストレージは最大32GBまでのmicroSDカードに対応します。バッテリー容量は1305mAh。本体サイズは、約59.5×122×10.5mmで、重さは120gです。OSはAndroid 2.3を採用し、発売後にAndroid 4.0へとアップデートされました。

 メインカメラは約800万画素の裏面照射型CMOSセンサー「Exmor R for Mobile」を搭載し、暗がりでの撮影でもより美しい写真を撮ることができます。また、LEDライトや物理キーのシャッターボタンも備え、スタンバイから2秒以内ですぐに撮影可能としていました。

 背面パネルは本体と一体化しているため、従来モデルのようなバッテリーパックの交換はできませんが、ヘアライン加工とアルミ素材を活かしたシルバー、ブラック、レッドの3色がラインナップ。

 また、Xperiaとしては初の「White Magic」ディスプレーを備え、周囲の明るさに応じてディスプレーの照度を変えることで見やすさとバッテリー消費を抑えることができました。

 そのほかの機能としては、近距離無線通信規格のNFCを搭載。ディスプレーと接続できるmicroHDMI端子も備えています。外部端子として備わるmicro-USBや3.5mmオーディオジャックはキャップレスでデザインを優先していました。

 カメラやオーディオ機能が大きな特徴となることの多いXperiaシリーズの中にあって、「Xperia P」の最大の魅力はフローティングプリズムというデザイン性とアルミニウムボディーの質感で、ココに惹かれるユーザーが多かったのです。Xperia NXT seriesの3モデルの中でも非常に美しい佇まいだったこともあり、販売終了後も根強い人気となったモデルでした。

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