ASCII Power Review

AQUOS R5G 実機レビュー = スピードもディスプレイもカメラも5Gクオリティだ!!

文●写真 ジャイアン鈴木 + 編集● ASCII PowerReview軍団

2020年04月08日 13時00分

 それでは最大の興味である5G通信を試してみよう。今回は筆者の自宅から最も近い5G通信利用可能施設である埼玉県さいたま市の「d stairs南浦和店」で、通信速度を計測してきた。

 店舗内に入ったときはステータスバーの表示が「4G」のままだったが、店員さんと話しながら数分ほど待つと「5G」に切り替わったので、店舗内のテーブルにAQUOS R5Gを置いて、通信速度計測アプリ「Speedtest.net」で3回計測を実施してみた。

 3回計測して最もよかった回が、下り617Mbps、上り47.2Mbpsと、ちょっとガッカリな結果である。3月25日のサービス開始初日に5G回線が混んでいたとも思えない。SNSで同じように5G通信を試している方の結果を見ても、1Gbpsを超えている人はほとんどいなかった。

 それでも、4G(LTE)の実効通信速度より速いのはたしかだし、いまは1Gbpsを超えることよりも5G通信利用可能施設・エリアが増えることのほうがはるかに重要だ。筆者の自宅で使えるようになるのにどのぐらいかかるのか予想がつかないが、せめて筆者の最寄り駅では5G表示を当たり前に見られる日が早く訪れることを期待したい。

ドコモから販売される5G対応端末には背面に「5G」のロゴが印刷されている

筆者は「iPhone 11 Pro Max」からAQUOS R5Gに機種変更したが、SIMカードはそのまま使用できた

ドコモの5Gサービスが開始した3月25日に、筆者の自宅から最も近くの5G通信利用可能施設である「d stairs南浦和店」で5G通信を試してみた

通信速度計測アプリ「Speedtest.net」で計測を3回試してみたが、下り最大速度は617Mbps、上り47.2Mbpsという結果だった

ディスプレイはHDR対応で
省エネとカラーマッチも内蔵

 AQUOS R5Gに搭載されている「Pro IGZOディスプレイ」は、10億色表示、従来モデル「AQUOS R2 SH-03K」の2倍に相当する1000cd/平方mの輝度を実現している。 効果としては、コンテンツに合わせて輝度をコントロールして階調表現力を向上させる「HDRエンハンサー」や「省電力バックライト」、新RGBセンサーで認識した色温度に合わせて色合いを調節する「スマートカラーマッチング」などが可能。さすが、AQUOSを冠するだけのことはある。

 そしてHDRコンテンツを再生するためのHDR10、Dolby Vision、HLG、VP9、YouTube HDRをサポートしている。試してみたところ、映像配信サービス「U-NEXT」やYouTubeではHDRコンテンツを再生できるのだが、「Netflix」アプリはHDR再生をサポートしていなかった。シャープからも強く働きかけてほしいところだ。

AQUOS R5Gは「Pro IGZOディスプレイ」を搭載

「U-NEXT」やYouTubeではHDRコンテンツを再生可能だ

NetflixアプリがAQUOS R5Gをサポートしていないため、HDRコンテンツを開いても「HDR」アイコンが表示されない

4台の内蔵カメラは
被写体の色を忠実に再現する

 AQUOS R5Gはフラッグシップスマホにふさわしく、望遠が1220万画素、超広角が4800万画素、標準が1220万画素)、加えてToFの4カメラが搭載されている。

 今回のテストでは、基本的に「AIモード」で撮影したが、全体的に色を忠実に再現するセッティングだと感じた。また高解像度写真は「33.0M(8K)」で撮影してみたが、拡大して見比べてみると解像感の高さは十分実感できる。

 実際の光景よりも鮮やかな絵作りが得意なスマホは多数あるが、素直な発色のAQUOS R5Gのカメラは使い勝手がよいと思う。鮮やかな写真に仕上げたいときには、画像編集ソフトで個別に盛れば済む話だ。

 ひとつ明確な不満点として挙げられるのは、いわゆるナイトモードが搭載されていないことだ。1回のシャッターで複数の画像を撮影して、それを合成することで明るく、ノイズが少なく、そして白飛びしない夜景写真を生成するナイトモードは、いまやミドルレンジクラスのスマホにも搭載されている。ナイトモードと同等の機能を提供しているサードパーティーアプリもあるが、いちいち起動するのは面倒。やはり端末標準のスマホカメラに実装してほしいところである。

右から望遠(約1220万画素、F2.7、1/3.4インチ、光学式手ぶれ補正)、超広角(約4800万画素、F2.9、1/2.0インチ、電子式手ぶれ補正)、標準(約1220万画素、F1.7、1/2.5インチ、光学式手ぶれ補正)、ToF(三次元情報計測)カメラが並んでいる

写真撮影時、AIオート、オート、マニュアル、背景ぼかしの4つのモードに加えて、くっきり、ふんわり、逆光、残像、接写、モノクロの6つの「おすすめプラス」を選択できる

写真サイズは、18:9(8.0M)、16:9(33.0M/9.0M)、4:3(48.0M/12.0M)、1:1(9.0M)と6つから選択できる

画面を上下にスワイプすると、8Kワイド、ビデオ、写真、タイムラプスの4つのモードを素早く切り替えられる

標準カメラで撮影、イメージ情報:4000×2250ドット(Jpeg,YUV,sRGB)、焦点距離:4.27mm(35mm換算焦点距離:26mm)、シャッタースピード:0.000259s(1/3859)、F値:f/1.7、ISO感度:50、露出モード:Program(auto)、測光方式:Center weight

超広角カメラの「33.0M(8K)」で撮影、イメージ情報:7680×4320ドット(Jpeg,YUV,sRGB)、焦点距離:3.57mm(35mm換算焦点距離:19mm)、シャッタースピード:0.002s(1/629)、F値:f/2.9、ISO感度:100、露出モード:Program(auto)、測光方式:Center weight

超広角カメラの「9.0M(4K)」で撮影、イメージ情報:4000×2250ドット(Jpeg,YUV,sRGB)、焦点距離:3.57mm(35mm換算焦点距離:19mm)、シャッタースピード:0.002s(1/639)、F値:f/2.9、ISO感度:56、露出モード:Program(auto)、測光方式:Center weight

左が33.0M(8K)、右が9.0M(4K)で撮影。解像感の違いは明らかだ

標準カメラで撮影、イメージ情報:4000×2250ドット(Jpeg,YUV,sRGB)、焦点距離:4.27mm(35mm換算焦点距離:26mm)、シャッタースピード:0.000338s(1/2958)、F値:f/1.7、ISO感度:49、露出モード:Program (auto)、測光方式:Center weight

望遠カメラで撮影、イメージ情報:4000×2250ドット(Jpeg,YUV,sRGB)、焦点距離:6.10mm(35mm換算焦点距離:52mm)、シャッタースピード:0.000871s(1/1148)、F値:f/2.7、ISO感度:50、露出モード:Program(auto)、測光方式:Center weight

望遠カメラ(16倍)で撮影、イメージ情報:4000×2250ドット(Jpeg,YUV,sRGB)、焦点距離:6.10mm(35mm換算焦点距離:52mm)、シャッタースピード:0.000461s(1/2167)、F値:f/2.7、ISO感度:50、露出モード:Program(auto)、測光方式:Center weight

標準カメラで撮影、イメージ情報:4000×2250ドット(Jpeg,YUV,sRGB)、焦点距離:4.27mm(35mm換算焦点距離:26mm)、シャッタースピード:0.100s(1/10)、F値:f/1.7、ISO感度:5000、露出モード:Program(auto)、測光方式:Center weight

 8K(7680×4320ドット)で記録できる「8Kワイド」モードでも撮影を試してみたが、映像周辺部の断続的なたわみ、パンしたときのチラツキが気になった。8Kテレビで鑑賞すれば圧倒的な解像感で気にならないのかもしれないが、現段階で映像を高画質に残したいのであれば「4K(60fps)」を選んだほうがいいというのが率直な感想だ。

「8Kワイド」モードのみ、撮影モードが「ビデオ」から独立している

AnTuTu Benchmarkの総合スコアは
57万2366を記録!

 最後にAQUOS R5Gのパフォーマンスを見てみよう。総合ベンチマーク「AnTuTu Benchmark」の総合スコアは57万2366、CPUベンチマーク「Geekbench 5」の「Multi-Core Score」は3251、3Dベンチマーク「3DMark」の「Sling Shot Extreme - OpenGL ES 3.1」のスコアは7272という結果だった。

 同じく「Qualcomm Snapdragon 865 5G Mobile Platform」を搭載する「Galaxy S20 5G」のベンチマークスコアと比較すると、AQUOS R5GはAnTuTu Benchmarkが102%、Geekbench 5と3DMarkが100%のスコアということになる。

ベンチマークテストの結果は、Galaxy S20を上回る

5Gスマホを買いたくてウズウズしているみんな
ポイントプレゼントも逃すな!!

  現時点で5Gのエリアが非常に限られていることは事実だ。しかし、ドコモの5G情報サイトの「5G通信利用可能施設・スポット一覧」を確認してみると、2020年夏にはスタジアム・オリンピック施設、駅を中心とした交通施設、観光・商業施設、屋内・屋外スポット、そして全国のドコモショップなどで5G基地局が新設されるようだ。現在の世界情勢を考えるとワガママは言えない。ゆっくりと5Gエリアが広がっていくのを待つことにしよう。

 ドコモ、au、ソフトバンクの3社から5Gサービス開始と同時に発売されたAQUOS R5Gは、速度もディスプレイもカメラも最先端の技術をきちんと搭載していた。

 4月30日購まで5000円ぶんのポイントをキャッシュバックするキャンペーンが実施されているから、とにかく5Gを体験したい、新しモノ好きなみなさん、購入するなら早めの決断がオススメですよ~!

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