●Siriさんも割り込まない
通話の着信が全画面を覆わなくなったのですが、これは通常の音声通話だけではありません。MessengerやLINEなどの着信についても同様です。そもそも、全画面を覆う着信画面はiOSのCallKitというAPIを使っており、その割り込みの仕様が変わったため、基本的にはどのアプリも割り込まなくなるとみられます。
もうひとつ、画面全体を覆った割り込みをしなくなる機能があります。それがSiriです。
Siriを使う際、ホームボタンやサイドボタンの長押しだけでなく、Hey Siriと呼びかけたとしても、通話着信と同様に、画面全体をSiriの画面が割り込んで来ます。これもまた、iOS 14では変更されます。
iOS 14では、Siriを呼び出すと、画面下部に丸いアニメーションアイコンが現れるようになりました。結果は画面上部に通知のように表示される仕組みです。こちらも、画面全体を覆うことを避け、よりコンパクトにSiriが扱えるよう配慮されています。
スマートフォンを利用するスタイルが変化するにつれて、画面内のデザインも変化していくことになりそうです。
(次回に続きます)
筆者紹介――松村太郎
1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。またビジネス・ブレークスルー大学で教鞭を執る。モバイル・ソーシャルのテクノロジーとライフスタイルについて取材活動をする傍ら、キャスタリア株式会社で、「ソーシャルラーニング」のプラットフォーム開発を行なっている。
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