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政府が進める「ワーケーション」休暇中にまで働く意味とは (3/3)

文●山口健太 編集● ASCII

2020年07月31日 09時00分

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■デメリットを上回るメリットはあるか

 ワーケーションで仕事の生産性は上がるのか、という問題もあります。ワーケーション用の施設やWeWorkのようなシェアオフィスならともかく、普通のホテルは仕事に最適化されておらず、Wi-Fiの速度、デスクや椅子の使い勝手は部屋に入ってみるまで分かりません。

沖縄で滞在した宿では、椅子に背もたれがなく疲れてしまった

オランダ・アムステルダムのアパート。くつろげるが、仕事には向いていない

 一方、休暇中に得られる経験によって、トータルでプラスになるという考え方もあります。筆者の場合、海外での滞在は費用ばかりかかって儲けにつながらないものの、そこで得られた経験は人生の財産として確実に積み上がっています。

 こうした働き方は筆者がフリーランスという特殊な働き方だからできることで、一般には勧めづらいところがありました。ときどき、世界一周のために会社をやめる人もいますが、ワーケーションなら会社勤めを続けられます。

 最近では日立製作所や富士通など国内の大手企業がテレワークの常態化に向けて移行を進めています。理由の1つには「テレワークができない会社に優秀な人は来ない」という人材獲得に向けた競争があります。その次のステップとして、ワーケーションの導入に期待できる状況です。

 新型コロナの拡大は続いており、実践に移すのは難しい状況が続いているものの、場所を選ばない働き方のひとつとしてワーケーションという選択肢が増えることは歓迎したいところです。

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