もう1つのアプリ「My 楽天モバイル」はまだ用意されていない
データ通信はほぼ問題なく利用でき、通話かけ放題もほぼ問題ないとすると、iPhoneでの不便な点は前述のSMSの問題に加えて「My 楽天モバイル」アプリがないこととなる。「My 楽天モバイル」アプリではパートナー回線でのデータの残量がわかるほか、どちらの回線で接続しているか表示する機能も持っている。
エリアの判定ができないことで、データ通信を思う存分に使っていい状態なのかどうかがわからない。iPhoneならば隠しコマンドを電話アプリからを入れて、現在の使用バンドを見て判断する方法もあるがそれも面倒だ。
パートナーエリアでのデータ量を温存することだけが目的なら、ウェブ版の「my 楽天モバイル」ページにアクセスして、「データ高速モード」をオフにすると、パートナー回線エリアでは通信速度が最大1Mbpsに制限される代わりにデータ量が消費されなくなる。
iPhone XS/XR/11/新SEであればほぼ同じ状況も
それ以前の7や8ではほぼ使えない
iPhoneと言えば、iOSのバージョンが同じでも挙動は微妙に異なるが、今のところ楽天モバイルの対応情報によれば、一応利用が可能なiPhone XR/XSとiPhone 11シリーズ、iPhone SE(第2世代)のいずれも対応状況は同じとなる。
筆者はiPhone SEでしか、じっくり試していないため、他機種での正確な挙動はわからないものの、おおむね本記事と同じように使えるようだ。また、それよりも前のiPhone、たとえば中古市場で非常に安く入手できるiPhone 7や割安なiPhone 8は対応せず、普通の設定で使う限りはほとんど使えない。ネット上ではさまざまな手法が考え出されており、楽天モバイル側でも対応を進めてほしいものの、公式にうたうにはまだ問題があるのかと思われる。
まだまだ油断できないRakuten UN-LIMITとiPhoneの対応
バンドさえ合っていれば使えるかと思えたiPhoneにおけるRakuten UN-LIMITだが、思いのほか厳しい状況だ。Adnroidでも標準的な存在のPixel 3が使えないなど、auのLTEに対応している機種でも対応が怪しい事例もある。
Pixel 3は設定を変更することでデータ通信だけはでき、Rakuten Linkを入れれば通話もなんとか可能なようだが、固定電話からの着信に問題があるなど実用性に乏しい。それほどRakuten UN-LIMITへの対応は難しいようだ。
それでも、iPhoneでRakuten Linkが使えるようになったのはiPhone対応への第一歩。いずれは正式対応する時期も来ると思うので、Rakuten UN-LIMITにはこれからも期待していきたい。