松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析

アップルのとんでもないプライバシー対策にフェイスブックが悲鳴 (1/4)

文●松村太郎 編集● ASCII

2020年09月16日 09時00分

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 まずは、アップルが9月4日に公開したプライバシーについての新CMをご覧下さい。

 バスの中で、「今日離婚弁護士のサイト8つ見たよ!」と何度も声を上げる男性。自分の心拍数をつぶやきながらウォーキング、職場でデスクに向かいながら同僚とのチャットを口に出している人たち、最近オンラインで購入したものを食事の席で喋る人、広場でクレジットカード番号を発表している女性……。

 いかにも滑稽な風景が繰り広げられていますが、これが自分の周りで起きていたり、自分自身がそうした状況に置かれているとしたら、どうでしょう? アップルの新しいCMは、我々のオンラインでの活動の情報がもし守られず、公共の場で発表されていたら何が起きるかを表現しています。

 いや、そんなはずないでしょう? と思われるかもしれませんが、最近日本ではもっとひどいことも起きています。ドコモ口座での本人確認の穴をつき、本人になりすまして登録し、口座からd払いにチャージされてしまう事象が発覚。これも口座番号や暗証番号というプライベートに取引されるべき情報が漏れたことが、そもそもの原因です。

 たとえば、口座番号や暗証番号を、スマホに保存していたり、それをメールやメッセージで送ったりしていませんか? その保存先やメッセージのやりとりが、100%安全だと言えるでしょうか? アップルのコマーシャルは、普段何気なく使っているスマートフォンが、必ずしもすべて安全だとは限らないことを物語っています。

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