使用感は過度な期待は禁物だが、気になるほどでもない
さて実際の使用感だが、OSはAndroid 10で、各アプリもバージョンアップのたびに高機能化してしているので、Galaxy A20を最初に使い始めた約1年前ほどの軽快さはない。もともとベーシックなグレードのプロセッサを搭載しているため、性能は仕方ない面も多く、過度な期待は禁物だ。
アプリ切り替えのもたつきはあり、ハイエンド機から比べると見劣りすることもすぐ感じる。とはいえ、数年前のロースペックなAndroid機のように通常利用にも支障が出るほどの遅さはない。十分に実用の範囲だ。また、ストレージもGalaxy A20の32GBから64GBに倍増しているので、今後アプリがさらに肥大化していっても耐えられそうだ。
ちなみに手元に、4年前の機種でストレージが4GBというスマートフォンがあるが、今ではアプリを2~3個インストールするだけでストレージが満杯という事態になっている。
その点、Galaxy A21はストレージが64GBなので実用性は高い。RAMが3GBと少なめな点もあっていつまで現役スマートフォンとして使えるかはわからないが、ストレージ4GBの4年前の機種よりは、利用に耐える期間は長いはずだ。
また、ウェブサイトの閲覧でも、最近は広告画像が後から表示されるページが多く、素早く表示されるかどうかはブラウザーの表示能力よりも通信回線の質に依存することが多くなっている。その点でもGalaxy A21のロースペックは気にならない。
ケースなどもGalaxy A20と共通で使えそうだ
実際に使いこなす場合、ケースなどのアクセサリーの充実も気になるところ。最近のSIMフリー機はTPU素材のケースが付属していて、フィルムも貼ってあることが多いが、キャリア販売機種であるせいか、そのどちらも付属してない。きれいに使うなら、最低でもケースとフィルムは欲しい。
そこで、発売済みのGalaxy A20向けのアクセサリーが使えるかどうかは、アクセサリーのラインナップ充実という点では重要だ。サイズはほぼ同じで、わずかに厚みがある程度。ボタン配置なども同一なので、Galaxy A20用のケースをGalaxy A21で使うことに大きな問題はない。ソフトタイプのTPU素材のケースではGalaxy A20用を何の違和感なく装着できた。ただ、厚みなどあってまったく同じではないので、ハードタイプのケースではうまく使えない可能性もある。
フィルムに関しては、画面サイズも同じでノッチの位置も切り方も同じ。流用は問題ないと思われる。またドコモからスマホを購入すると、標準ではACアダプターやUSBケーブルは付属していないが、充電は汎用のもので大丈夫。今や標準となったType-Cなので、PCやゲーム機とも共通して使えるだろう。
動作は多少もっさりも防水やFeliCa対応の貴重な格安機種
Galaxy A21は多少のもっさり感を気にしなければ、普通に使える機種と言える。重いオンラインゲームや処理能力を必要とせず、ハイエンド機と比べるようなことをしなければ、それも気にならないかもしれない。
そして、防水とFeliCa対応の格安機種で、中古なら単体で1万円台、回線契約ありなら1円で入手できる機種はほかにはない。最近は2万円台でかなり使えるスペックのSIMフリー機が注目されているが、そのほとんどは防水もFelicaもない。OPPO Reno A/Reno 3 AやシャープのAQUOS senseシリーズが両方を備えているが、価格帯はもう少し上となる。
とにかく安く、実用的な機能を備えた機種が必要なら、入手方法はともかく、Galaxy A21に注目してみるのもいいだろう。