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ファーウェイの次はシャオミ? トランプ前大統領がターゲット拡大を置き土産 (2/2)

文●末岡洋子 編集● ASCII

2021年01月28日 12時00分

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グローバルで好調のシャオミだが業績への影響はどうなる

 今回の結果、シャオミに投資している米国ベースの投資家は2021年11月までに株を手放さなければならない。だが、大統領が交代した現在、トランプ氏が進めた策のすべてが実行されるとは限らない。それでもシャオミの株価は下がっており、すでにダメージは出ていると言えるだろう。

 シャオミは中国、そしてアジア諸国から“西”に向けて少しずつ拡大してきた。欧州ではスペイン、イギリス、フランスなどに展開を進めており、シェアの面でも存在感が出ている。なによりファーウェイが苦境にある中で恩恵を受けてきたメーカーの1社でもある。実際、直近(2020年第3四半期)のデータでは世界のシェアでは3位、2位ファーウェイとの差は、1年前の8ポイントから、わずか2ポイントまで肉薄している(Gartner調べ)。

 年末にシャオミの幹部がイベントに登壇した際、米中貿易戦争に関する質問はすべてスルーしていた。シャオミも警戒はしていたはずだ。バイデン新政権のもとで、米中貿易戦争がどうなるのかが今後も注目される。

 

筆者紹介──末岡洋子

フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている

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