●次の課題は品質確保
NTTドコモのahamoは2980円という料金設定をしてきたときには「楽天モバイルつぶし」なんて言われていた。NTTドコモ自身も、もちろん楽天モバイルの料金設定を意識した上での値付けだろう。
NTTドコモやソフトバンクが2980円、KDDIが2480円という値付けをしてきたことに対して、楽天モバイル側ではどんな感想を抱いたのか。
「正直申し上げて、2980円を出してきたというのは、楽天モバイルを意識してくれているのだな、とポジティブに捉えた。我々は通信業界を変えたいというモチベーションで参入しており、我々が新しい動きをすれば、それに応じて業界が動くというのは見越していた。私たちは私たちがやるべきことを、もう一歩進めていかなくてはいけない」(河野氏)
4社が3000円を切る料金プランとなり、とりあえず値下げ競争は一段落しそうな雰囲気だ。
そんな中、楽天モバイルが、次に「もう一歩進めること」とは何なのか。
河野氏は「料金プランだけでなく、次はしっかりとクオリティレベルを上げることが求められる。ネットワークだったり、サイトの使い方や問い合わせ対応など、まだまだやるべきことはある。ひとつひとつていねいに進めていきたい」と語る。
確かにどんなに安価な料金プランでも、品質に満足できなければ、すぐに離れてしまうことだろう。楽天モバイルとしては、ネットワーク品質やサポート体制など、いかに3キャリアと互角に戦えるだけの品質に上げていくかが、これからの課題ととらえているようだ。