ドコモショップで加入する理由はあまりないが
他で買っても特典は減少傾向
さて加入方法だが、ドコモショップで取り扱いを開始したことが話題になっているが、これまで普通にMVNOの格安SIMを使っていた人にはそのことによるメリットはほとんどないと言っていいだろう。あくまで店員と対面で相談・申し込みをしたい人、ドコモから移行する手続きを店員にやってもらいたい場合に有効だという程度だ。
「ドコモから乗り換えがお得」という文言を見かけるときもあるが、ドコモショップでは「エコノミーMVNO」の1つの選択肢として提供し、月額料金がドコモ契約よりも安くなる点を示しており、ドコモショップ店頭でOCN モバイル ONEに加入すると条件が良いという意味ではないようだ。
一方、ネットでの申込みならば、SIMフリースマホの格安販売で知られる「goo Simseller」経由で契約すれば特価で端末を購入できる。goo Simsellerの運営はNTTレゾナントで、OCN モバイル ONEのサービス移管先でもあり、事実上は公式販売サイトと言える。
一方で回線だけ加入したいとなった場合、ネット申し込み時の特典が減少傾向だ。加入数ヵ月後にキャッシュバックなどがあった販売代理店や店頭での例は、筆者が見た限り、記事執筆時点では発見できていない。また、初期費用が不要となる加入パックの特価販売もされていないようだ。
つまり、現時点で回線だけ契約する場合、オンラインでの申込みでも通常どおり初期手数料3300円とSIMカード手配料433円がかかってしまう。月550円のプランだと6~7ヵ月分の費用に相当する計算で加入のハードルがかなり高くなった。
スマホを同時に購入する場合や
周りから格安SIMの相談を受けたときにメリットがあるサービス
回線だけ加入時のハードルは少し高くなっているが、契約と端末購入を同時に考えている人にはメリットが大きい。月550円のプランでなく、通信量が多いプランも比較的割安でオトクな回線となっている。
ドコモショップで加入するメリットはほとんどないと言ったが、スマートフォンに詳しくない人に相談を受けた場合、「ドコモショップで加入するとよい」と説明することもできる。特にドコモ契約からの乗り換えはMNPの手続きも含めてワンストップでできるのは有利。NTTという冠が付いて人に勧めやすいOCN モバイル ONEは、周りに相談を受けたときの回線として活用するといいだろう。
なお、OCN モバイル ONEでは、dポイント連携が開始されキャンペーンも実施されている。ドコモショップ申し込みでなくても連携ができ、既存ユーザーも対象なので、ぜひ手続きしておきたい。