「HUAWEI WATCH 3」レビュー、その実力は!?

「HUAWEI WATCH 3」の健康管理テクノロジーを試した (2/3)

文●井上 晃 編集●飯島恵里子/ASCII

2021年12月24日 09時00分

血中酸素アプリで測定中の画面。「動かさないでください」と表示されている

血中酸素飽和度の測定

 HUAWEI WATCH 3では、「血中酸素」アプリを使うことで、血中酸素飽和度(SpO2)の簡易的な測定ができる。これは、ヘモグロビンが酸素と結合している割合を示した数値であり、パーセンテージで表されるものだ。アプリ内での説明書きによれば、90%~100%が正常範囲で緑、70%~89%がオレンジ、70%以下が赤で表されるようになっている。

 血中酸素アプリの挙動に関しては、バックグラウンドでの定期的な測定ができるほか、任意のタイミングでウォッチアプリからも測定を開始することも可能だ。筆者が検証した範囲では、血中酸素の測定は大体20秒前後で完了する印象だった。

測定した血中酸素飽和度は%で表示される。グラフ表示で当日の測定データも確認可能

 ちなみに、血中酸素の測定の注意点に関しては、低血流、体毛、入れ墨、不適切な姿勢、測定中に腕を動かす――といった要因によって失敗することがあると、アプリ内で紹介されている。

 また、SpO2の数値は医療シーンで重要な指標だが、冒頭でも述べたとおり、スマートウォッチなどのデバイスにおいては「医療目的では利用できない」という但し書きが付いてくる。ストレステストのようにメーカー側からの明確なアドバイスが表示されるわけでもないので、その使い道については各ユーザーが考え、判断しなくてはならないというのが現状だ。健康状態のモニターとして使うならば、しっかりした「パルスオキシメーター」を別途用意しなくてはならない点に注意したい。

 一方、無用の長物か、というとそんなことはない。例えば、日々の睡眠時における呼吸状態を判断したり、比較的カジュアルな登山中に高山病のリスクを容易に可視化したりできる点では、スマートウォッチで簡易的ながらも測定ができることにメリットがあるとは感じる。また、長期的な計測をしていて、明らかな変動があった場合には、病院へ行ってみるきっかけになるかもしれない。

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