主要格安SIMの料金表とともに、格安SIM、SIMフリースマホなどの1週間の動きをまとめてお届けしている本連載。先週は、QWERTYキー付きスマホとして話題になっているUnihertz「Titan Slim」の通常予約が開始。また、au MVNOの各社が通信障害にともなう返金対応を発表している。

QWERTYキー付きスマホのUnihertz「Titan Slim」。Kickstarterで出資したバッカーの元にはすでに端末が届いている

UnihertzのQWERTYキー付き端末「Titan Slim」
同社サイトで通常予約の受付を開始　約4万3000円

　クラウドファンディング発で超小型スマホやQWERTYキー付きスマホなど、特徴的な端末をリリースするとともに、日本向けに技適も取得しており、国内でもユーザーが多いUnihertz。今年5月にKickStarterでバッカー募集をしていたQWERTYキー付きスマホ「Titan Slim」について、同社サイト上で通常予約の受付を開始している。価格は先行予約セールで319.99ドル（約4万3000円）。発送は8月15日から順次としている。バッカー向け端末が編集部にも届いたので、写真中心に紹介しよう。

こちらが肝心のキーボード。4段で記号類はキーの組み合わせが前提。上段中央は指紋センサーでタッチでホーム画面に戻る設定も可能

　Unihertzは過去にもQWERTYキー付き端末の「Titan」「Titan Pocket」をリリースしていたが、ほぼ正方形のディスプレーを採用していたため（仮想的に縦長にすることは可能）、利用できるアプリ／ウェブサイトに一部制限があったのは確か。

　今回は768×1280の4.2型液晶（15：9）になり、その点では解決されている。画面サイズは最近のスマホとしては小さいが、その分、横幅が67.6mmと抑えられている。また厚みが12.75mmとさすがにゴツイが、昔のスマホ（「W-ZERO3 [es]」など。同機は20mm以上あるのだが）のようで使ってみると、案外にも違和感は無い。なお、背面はツルツルの素材で正直滑りやすいので、製品に同梱されていたケースとの組み合わせでの利用が現実的だろう。

背面はツルツルで、そのまま使うと指紋も目立ちやすい

端末全体を覆うシリコン製のケースが製品に付属していた

さすがに分厚い本体だが、見た目よりは普通に使える。イヤホン端子が無いのは残念

SIMスロットは2つあって、それぞれにnanoSIMを入れられる。microSDの追加は不可

　肝心のキーボードについては、クリック感があり、比較的しっかり打つ必要があるキーと言える。数字や記号はキーの組み合わせとなるので、基本的に両手で持って打つことになる。なお、日本語入力を前提とすると、定番アプリの「AquaMozc for Titan」の導入は前提にしたい。

キー自体は横幅からも小ささは感じるが、打っていれば案外慣れてくる。移動中のチャットやメールの返信は大変快適

　そのほか主なスペックは、SoCがMediaTek Helio P70（2.1GHz）、6GBメモリー、256GBストレージ、48メガカメラ（イン8メガ）、4100mAhバッテリー、前面指紋センサー、Android 11など。本体サイズ／重量は67.6×146.85×12.75mm／204g。ネットワーク面ではnanoSIM×2で、4キャリアのSIMが短時間試した範囲では利用可能だった。防水やFeliCaはサポートしていない。Wi-FiやBluetoothが切れやすい問題があったりと若干気になる部分もあるが、QWERTYキー付きスマホを過去に便利に使っていて、文字入力中心のサブ端末としてなら、間違いなく欲しくなる1台だろう。

au MVNOの各サービスはKDDIの通信障害への対応を発表
200円または基本料の3日分という2パターン

　7月2日未明から約2日半に渡ったKDDIの大規模通信障害。KDDIがお詫びとして、税抜200円の返金を発表したのに続き（povo2.0は3日間有効な1GBのトッピングを提供予定）、同様に障害が発生したau MVNOの各社も対応を発表している。あらためて情報を整理しよう。

mineoもau回線を用いるAプランのユーザーへの対応を発表。音声SIMユーザーに200円を8月分の料金から減算する

　KDDIと同様に税抜200円の返金を発表したのが、IIJmio、BIGLOBEモバイル（donedone含む）、LINEモバイル、mineo。いずれもau回線を用いる音声SIMが対象となっている。基本使用料の3日分相当額としているのがJ:COM MOBILEとNUROモバイル。この両サービスについては通話定額オプションについても基本使用料に含まれるとしている。

人気の音声通話付きSIMの料金表（税込）

^{※1：au網を用いたMVNOのサービスは基本的にいずれも直近3日の通信量が6GBを超えた場合の通信速度の制限がある
※2：加入から1年無料のキャンペーンで通信量が増量される（2年目以降、月550円）}