Pixel 7 Proのカメラは「30倍ズーム」「マクロ」が楽しい
Pixel 7とPixel 7 Proはカタチがよく似たスマホですが、それぞれの違いはサイズだけではありません。特にカメラの機能・性能についてはProの方が充実しています。
Pixel 7はメインの広角カメラとウルトラワイド(超広角)カメラによるデュアルレンズ仕様ですが、Pixel 7 Proには4800万画素クアッドベイヤー配列のセンサーを載せた望遠カメラが追加されます。
Pixel 7 Proは望遠カメラが、Pixel 6 Proよりも進化しています。光学ズームが4倍から5倍になり、ソフトウェアによる超解像処理を加えるデジタルズームは20倍から30倍に表現力がアップしました。
高画素センサーになったことで、デジタルズーム撮影時には写真の中央部分を切り抜いて、精細感を保ったまま明るい写真を記録します。5000万画素のOcta PDクアッドベイヤーセンサーを載せた広角カメラを使って、2倍デジタルズーム撮影をする際にも同様の処理をし、写真のクオリティを担保します。
筆者は発表会などイベントの舞台に登壇する出演者を撮影するため、仕事では高倍率ズーム機能を搭載するデジタルカメラ、もしくはレンズを使っています。デジタルカメラだけでなくスマホでもキレイなズーム写真が撮れるようになれば、TPOに合わせてPixel 7 Proを選び、仕事道具の大幅な軽量化が図れそうです。Pixel 7 Proのズーム撮影を仕事の現場で試せる機会が楽しみです。
もうひとつPixel 7 Proのカメラだけが対応する機能に、被写体近く3cmの距離まで寄れる「マクロ撮影」があります。使い方はとても簡単で、Pixel 7 Proのカメラを被写体に近づけると自動で超広角カメラによるマクロ撮影に切り替わります。ディスプレイに表示される“花のアイコン”をタップすればマクロ撮影がオフになります。
超広角レンズを使って撮影する際、画面の四隅にゆがみが生じますが、Pixel 7 Proは撮影時にソフトウェア処理によってきれいに歪みを補整します。筆者はiPhone 13 Proに搭載されているマクロ撮影機能をよく使っています。軽くてコンパクトなスマホのメリットを活かせばアーティスティックな写真による表現の幅が広がり、意外に重宝すると思います。
Pixel 7シリーズのカメラが共通に進化したポイントとしては、Tensor G2チップにより、夜景モードによる撮影スピードが向上していることも挙げられます。ただ、Pixel 6 Proの夜景モードと撮り比べてみたところ、明暗部の階調表現力はPixel 6 Proの方に余裕があるように感じられました。画質のチューニングについてはPixel 7シリーズの発売後も継続的に練られはずなので、期待したいと思います。