今年もやっぱり「Proがオススメ」
最後にPixel 7シリーズのBluetoothオーディオの仕様について報告します。高音質オーディオコーデックはaptX HDとLDACに対応していますが、ハンズフリー通話の音声品質向上にもつながるaptX Adaptiveには非対応です。
Bluetooth対応のヘッドホン・イヤホンにはaptX Adaptiveをサポートするデバイスが増えているので、オーディオライターとしては最新のPixelシリーズが対応できなかったことが残念に思います。
なお、新世代の音声規格「Bluetooth LE Audio」への対応については引き続き調査を続けたいと思います。
独自開発のGoogle Tensorチップを載せて、デザインも完全に一新されたPixel 6シリーズが誕生した時の衝撃に比べると、Pixel 7/Pixel 7 Proのインパクトは少しマイルドに感じられるかもしれません。でもそれは見方を変えれば、グーグルのTensorチップによるイノベーションが熟れてきたことを意味しているのかもしれません。今後、グーグルがソフトウェアアップデートにより新しい機能を追加するほど、最新のTensor G2チップを搭載するPixel 7シリーズの「余裕」が明らかに見えてくることを期待したいと思います。
筆者はレコーダーアプリによる音声自動文字起こしと、カメラを中心にPixel 7 Proを使うと思うので、欲を言えばもうひと回り小さく片手で操作しやすい6インチ前後のPixel 7 Proが欲しかったです。とはいえ4万1800円の価格差をしてもなお、今年も「PixelシリーズはProがおすすめ」であると太鼓判を押すつもりです。
筆者紹介――山本 敦
オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はITからオーディオ・ビジュアルまで、スマート・エレクトロニクスに精通する。ヘッドホン、イヤホンは毎年300機を超える新製品を体験する。国内外のスタートアップによる製品、サービスの取材、インタビューなども数多く手がける。